コロナ禍の下 灌仏会(花まつり)が開催 仏陀生誕を祝う

 4月8日は仏教の教祖、釈迦の生誕を祝う灌仏会(別名花まつり)が、日本国内の寺社で広く開催される日。

 石垣島でも臨済宗妙心寺南海山桃林寺花園会による灌仏会が午後2時から南海山桃林寺で開催された。

 黒島健氏の司会で始まった灌仏会は、支度鐘・大鐘・法鼓と順に鳴らされたあと、住職の小林昌道氏が導師として入堂した後、無相教会の会員らによって御詠歌「釈迦如来御誕生御和讃」が歌われていた。

 この後、太鼓の音とともに、般若心経が参加者全員で読経された後、花園会の豊川敏彦会長と無相教会の前盛喜美子会長が代表して甘茶かけをした。

 小林住職は、お釈迦様が生まれて今年で2587年になるとし、お釈迦様に甘茶をかける灌仏会が、古くは宮中でおこなわれていた行事で、それが後々民間でも行われるようになって、今に至ると述べ、現代では親しみを込めて花まつりといわれているとしていた。

 寺が回り持ちで、年ごとに灌仏会を開く寺が変わり、甘茶の接待や餅投げをするところもあったと、様々な花まつりがあることを紹介していた。

 釈迦の生誕のルンビニ園はインドとネパールの国境の場所で、その後80歳になるまで諸国を巡り、布教活動をして、釈迦は「この世にある命すべてが尊く、みな平等である」としたと小林住職。

 住職は「このことを忘れがちで、地球温暖化、戦争など、憎しみ苦しみの連鎖の戦争、それが子どもたちの未来に暗い影を落としている。原因は人間で、釈迦さんは善因、悪因はかならず自身に返ってくるとしており、仏縁を信じてどうか世界が平和になりますように願い、このように灌仏会も行っている」と述べていた。

 このあと、参加者がふたりづつ並んでお釈迦さんの子どもの像に甘茶をかけて、思い思いの願いを込め、手を合わせていた。

 花園会では、コロナ禍の影響で2020年から恒例だった祝賀会は実施せず、灌仏会のみでの開催をしてきた。この日も自粛傾向で、会場には60人ほどが境内に集合。受付には200人ほどが来訪するも、コロナ禍への自粛配慮で、受付ののみで帰る人が多いとのこと。

 コロナがない時代は、400人近い人が訪れたと受付担当者は述べていた。

 日本は仏教徒が大半を占める国だが、なぜかクリスマスといったキリスト教徒のイエスキリストの生誕を祝う日に、街が激変する好景気を迎えることが普通になっている。

 アジアの仏教徒は、実はインド、ネパール、ベトナム、スリランカ、タイと、数多くおり、生誕を祝う行事は行われている。ネパールでは4月21日頃に行われている。

 石垣島のネパール人やベトナム人の職業研修生に釈迦の生誕の話を聞いても若い人には関心が薄いのは、万国共通化。それでも、営々と続けられるこの行事は、熱帯果樹で飾れる華やかさもあり、この日、観光客の数人も様子を見に来る様子が見られた。鮮やかな花に飾られるこの行事は、4月の風物詩でもある。

 (流杉一行)

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