8月26日午後3時から石垣市健康福祉センター2階の視聴覚室で石垣市少年消防クラブによる救命講習が行われ、小学5年生から中学2年生でなる同クラブ員15人が、心臓マッサージやAED(心臓除細動器)の操作方法を学んでいた。
緊急時に子供でも心臓マッサージで救命した事例が沖縄本島であったことから、この少年消防クラブによる活動で、心臓マッサージやAEDの操作方法を学ぶ講習がおこなわれるようになっており、この日も子供たちは人の命にかかわることだけに、真剣な面持ちで静かに講習を受けていた。
心臓マッサージの講習では、3組に分かれて、ひとりひとりが実際に人形へ心臓マッサージをして、所作ひとつひとつを学んでいた。
倒れている人を想定した人形に近づいて、まず周囲への状況を見て、冷静に対応するための安全確認から、倒れている人形への呼びかけをして、その反応の確認。反応がないことから、周囲へ119番への連絡やAEDを探してほしい声掛けをして、すばやく手を人形の心臓に両手を当て、心臓マッサージを実施。指導する消防隊員から、注意事項を聞きながら、心臓マッサージを続けていた。
最初の心臓マッサージをするまえに、119番を呼ばなければ、ずっとになければならなくなることを説明。
救命の目的は、病院への搬送が目的であり、そのための心臓マッサージあることや、AEDを使っても人は救われないことを説明。心臓がけいれん状態にあるところを、いったん止めるのがAEDで、心臓マッサージが人を救うので、これをやり続けることが大事なことを学んでいた。
指導する消防隊員は、「テレビでAEDを使うと人が目覚めるシーンがあるが、あれは間違ったイメージで、AEDの後は心臓マッサージが必要で、心臓マッサージで救命につながる」と述べ、誤ったイメージがAEDにはあることを述べていた。
こども達は、心臓マッサージの講習の後はAEDの使い方も学び、心臓マッサージを続けている人のそばで、AEDを始動させ、装置のアナウンスに従ってAEDを人形に装填して操作を体験していた。
小学5年から中学2年の男女が社会性を帯び始める年ごろでもあり、この体験は社会参加を実感する上で、成長を促すものになる模様。
参加した子どもたちは、私語一つなく、皆真剣な様子で講習に取り組んで、大人顔負けの頼もしい光景でもあった。
(流杉一行)