3年ぶりに海の観察会 環境省石垣自然保護官事務所

 8月27日午後1時から石垣市八島町の国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターで、環境省が主催する海の観察会が開かれ、子ども11人、大人6人が参加して、サンゴの学習と実際に海に潜っての観察会がおこなわれた。

 コロナ禍から2年間以上、環境省が主催する海の観察会は開催されておらず、3年ぶりの開催となった。

 かつては恒例となっていたこの観察会は、環境省の施設、国際サンゴ礁研究モニタリングセンターと、サンゴ礁がつく場所のすぐそばに広がるサンゴ礁の観察会で、22年前の建設後に確認された奇跡的な観察場所。

 ユビエダハマサンゴが広く分布していて、そばの桜上水と呼ばれるリーフが切れた場所から石垣港にかけて、豊かな水流に洗われるエリアが広がっている。それがサンゴの生育には好条件となった模様で、誰もが知る陸から見えない場所での意外なサンゴの発達に驚かされた場所でもある。

 ダイビング業者も、海が荒れると、この陸に近い人工の水路に集まり、比較的外洋からの影響が少ないこの場所を利用するのが定番となっている。なかには台風接近時も活用する業者もあるほどで、サンゴを観察するには、格好の場所となっている。

 この日、センター内でサンゴの学習と、シュノーケルの扱いについて学んだ参加者は、ウエットスーツに身を包んで、センターから歩いて真栄里海岸へ出て、サンゴ礁が広がるポイントへ。

 海岸からすぐそばのポイントにつくと、さっそくシュノーケルをつかってサンゴの観察に夢中になっていた。

 時折、陸で待機する関係者に手を振る余裕を見せる子供たちは、海での観察会を堪能しているようで、大きな笑い声も届くほど、楽しい観察会となっていた。

 参加した具志堅祐希さん(13)は「カクレクマノミやイソギンチャクのほか、青い魚などが水族館ではなく、自分で海に潜って見られてうれしかった。白化しているサンゴもたくさんあって、地球温暖化の影響していると聞いて、悲しいなと思った」と述べていた。


(流杉一行) 

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