3月30日は旧暦の3月3日。石垣市の大浜集落では毎年地域の英雄オヤケアカハチの慰霊祭が開催されている。この日は老人会、婦人会のメンバーなど、大浜地区の活動的な人々や、大浜小学校5年生60名ほか、多数の字民が集い、地域の英雄オヤケアカハチの偉業を讃え、地域の誇りとしてあるその勇士ぶりを、慰霊祭を通して確認した。
オヤケアカハチは、西暦1500年に首里王府に攻め滅ぼされた人物で、大浜村に古くからあった行事イリキヤアマリを禁止されたことで、税の取り立てを拒んだため、首里から遠征してきた王府の軍隊の前に力尽きたとされる。王府からは反逆者だが地域にとっては勇気ある偉人となる。
まず、慰霊祭は神司の願いからはじまり、参加者全員で手を合わせてオヤケアカハチを供養。主催者である大浜公民館長の長浜寛氏の挨拶では、地域住民の支えにより豪華な花でオヤケアカハチの慰霊碑を飾ることができ、なかでも花と緑の街角コンテストで最優秀賞を受賞した當山喜一氏の援助で、すばらしい慰霊の場になったことを感謝していた。
アカハチの講話では、廣田辰雄氏がアカハチの偉業について、小学生にもわかりやすく解説。琉球王府の厳しい要求に地域のために勇気を持って立ち上がり、最後は滅ぼされてしまった地域の勇者を紹介。その勇気ある行動を誇りにしていることを確認していた。
なお、最後には全員で「アカハチの歌」を合唱。皆で声を上げて慰霊祭を締めくくった。
(流杉一行)
関連リンク
・伝統行事・イベント/アカハチ慰霊祭
・動画/オヤケアカハチ慰霊祭
・伝統行事・イベント/現代版組踊オヤケアカハチ~太陽の乱~
・動画/子ども演劇オヤケアカハチ太陽の乱
・歴史・伝承/没年50歳だったアカハチ
・歴史・伝承/先兵
・歴史・伝承/ウイングキッズリーダーズの日記