アンガマに会えた気がする <2018>


旧盆の夜、島のあっちこっちで賑やかな音が聴こえてきます。
その音をたよりに辿ってゆくと、三線を弾きながら練り歩く20~30人の集団に会えるかもしれません。
石垣地方に受け継がれる“アンガマ”は、あの世からの使者であるウシュマイ(お爺)とウミー(お婆)が花子(ファーマー)と呼ばれる子孫を連れて現世に現れ、家々を訪問。
珍問答や踊りなどで祖先の霊を供養する独特の伝統行事です。

そのアンガマの大事な面を約60年作り続けている方をご存知でしょうか。
いつかは入ってみたいな~と店の前を通る度思い…でも入れず…
何年も経ってしまったが、今日は思い切っておじゃましてみました。

面づくり名人の田場由盛さん

ここから素晴らしい田場さんの作品がたくさん生まれるんですね。

作りかけのお面もいくつかありました。 
作者に似てくると云いますが優しい雰囲気がそっくり。。。
アンガマが田場さんに似てきたのか、田場さんがアンガマに似ているのか。
見ているだけで、癒されますね。

他にも棚や壁にはアンガマや獅子頭、ミルク、オホホ、ダートゥダが所狭しと展示されています。




素晴らしい作品の数々に圧倒されていると
『これはね…輪っぱっていうけど…』と立ち上がり丁寧に説明までしていただきました。

連結している木の輪は、県内で初の技法。
一本の木を継ぎ目のないようにくりぬく新技法で制作された「縁起物輪っぱ」

勿論、一本の木からつながった形を削り出したもので、接着加工などはしていない。
「接着剤なら簡単だが、継ぎ目があると(離れるから)縁起物にならないよ」と話す。
直径10センチほどの輪っか5~6個を鎖のようにつないだ作品で、
夫婦仲むつまじく「いつの世までも末永く離れないように」との思いを込めた作品とのこと。

その他にも
いったん組立てると二度と外れないという見事なタンスもありました。
~幻の稔り組工法で制作されたもの~


沖縄県工芸士 面づくり名人 田場由盛さん

9月の誕生日を迎えると88歳。まだまだ元気!!
アンガマ達に見守られ、10年・20年後もこの作業場にいらっしゃることでしょう。

またおじゃまします。

マルタ工芸 
〒907-0003 沖縄県石垣市平得80−2
 0980-82-7392

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