ドローン講習会開催 2人参加

 10月21日午前9時からサッカーパークあかんまの奥フロアでドローン講習会が開催され、2名の参加者がドローンの基礎から操縦法までを学んでいた。2日間の日程で実施され、21日に学んだことを22日には座学・実技の試験が実施され、合格すれば認定証が発行されるもの。

 これは、平成28年制定の小型無人機等飛行禁止法からはじまる国土交通省のドローンの規制と安全活用の方法を念頭に、法的規制を推し進められた流れ。これによりドローンを飛ばすためには、細かに許可や承認が必要で、安全活用が阻害される面を除くべく、その煩雑な申請手続きを省ける資格を、同省は管理団体を通じて講習団体に認可。(基本となる申請が一年間有効となる包括申請の証となる各講習団体の認定証が発行される。<国土交通省の全国包括申請許可>)

 現在、2012年10月現在で、1156団体が、航空局のホームページにドローンの操縦者講習を実施する団体として登録されている。

 この日開催するのは、23の講習団体を率いる社団法人日本マルチコプター協会の地元支部としてある石垣島ドローンステーション(小森充苗代表)によるもの。(小森氏は宮古島ドローンステーション代表も兼ねている)

 同ステーションは今年前半で開催予定だったが、コロナ禍の影響でこの日に延び、ようやく開催となったもの。

 この日、ドローンパイロット養成コースを受講する2人は、石垣在住の男女で、ドローンの操縦を学ぶために参加。職業は測量コンサルタント会社と建設会社の社員。

 講師は小森充苗石垣島ドローンステーション代表と、山口県から派遣された社団法人日本マルチコプター協会の大谷妙子インストラクターの2人。
 少数精鋭での講習をと、講義の最中の質問も自由に受け付ける和やかな講習会となっていた。

 冒頭、ドローンが国土交通省航空局の航空法で無人航空機とされ、それを飛ばすための航空局基本マニュアルについて、詳しく2人に説明がおこなわれた。

 200グラム以上のドローンは、150m以上の空域、空港周辺の空域、市街密集地の空域では飛ばせないが、申請して安全を確認できれば飛行可能なこと。

 また、夜間飛行は認められず日中のみで、肉眼での視野での飛行、モノや人から30m離して飛行、イベント会場での飛行や危険物を運んだり、ものを落としたりできないことなどがある。

 この航空局ルール以外にも、ローカルルールがあり、竹富町では世界遺産登録から、竹富町への申請が必要なことなど、島外では、国の重要施設や各地の重要施設に関してその地ならではの、ローカルルールを調べる必要があるとのこと。

 飛ばすルールの次は、機体とバッテリーについて詳しく解説が進められていた。

 機種も進化し、モーターの品質があがっている話や、おもちゃ扱いのトイドローンとの比較しながら、扱いを学習。

 現在、200グラム未満のドローンは、おもちゃ扱いで、航空法の適用外だが、来年6月からは、100グラム未満に変更され、いままでトイ扱いだったドローンが、航空法適用のものになることが、紹介されていた。

 このほか飛行原理の話もあり、機体の動きの名称などが、ヘリコプターと同じに、スロットル、エレベータ、エルロン、ダダーと呼ばれることなどが、解説されていた。

 このあと機体の7つのセンサーの話や、ゴーグルによる操縦、気象についてなど、多彩な講義が続いていた。

 午後からは、屋内練習場を使って、ドローンの操縦実技がおこなわれ、安全・確実に、目的に沿った操縦する秘訣を教わっていた。

 小森代表は、毎月一回実施していく予定と述べ、次回は11月6日・7日の二日間に開催するとのこと。

 全国で、ドローン講習会は過熱気味だが、景勝地石垣島では、一時は盛んだったが、今は規制が厳しくなってなのか、人目の厳しさもあり見かけなくなって久しい。

 しかし、八重山の海の美しさをアピールすることや、豊かな島の自然の様子を島の人間が発信することは、大事なことに思えるのだが。

 この講習料金は15万円。無人航空機技能認定証と無人航空安全管理者の2つの資格が取得できる。1年後からは、会費1万5000円で、この2つの資格は更新されることになる。

 いろんな活用方法がありそうなドローン。新時代の最新の動きでもある。頭に置いておいて損はないような・・・。万事、活用するには、安全性を確保して、活用ルールに精通することが、入り口でもある。

(流杉一行)

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