3年ぶりの崎原公園での大浜イタシキバラ コロナ禍で短縮ながら開催実現

 3年ぶりにアンガマなどの旧盆行事が石垣島の各青年会で実施され、コロナ対策をしながらのイベント開催が進み始めている。

 8月13日午後6時半から大浜・崎原公園では旧盆行事後の邪気払いと慰労を兼ねたイタシキバラが開催され、600人を越える字民が集い、子ども獅子の獅子舞と、大浜獅子棒保存会による獅子舞が行われた。

 コロナ禍のため縮小した形での開催ながらも、2019年以来実施されなかった崎原公園での開催に、多くの人が訪れていた。

 会場に集まった人は、ほとんどが若い世代で、高齢者の姿はなく、コロナ対策による感染拡大防止で、高齢者が外出を控えた形となっていた。

 2020年と2021年でのイタシキバラは、オーセ御嶽での開催を実施し、2021年では字民への案内もしていないために非公開での開催を強いられていた。

 2022年では、字民へのコロナ対策の呼びかけで、開催を実現。訪れた人々は3年ぶりに見ることができた獅子の勇壮な舞に喜び、区切りあるごとに一斉に拍手を送るなどして、保存会に応えていた。

 日が暮れる前の開催となっており、闇の中に入ってしまう時刻を避けることで、各人距離を詰め過ぎないよう注意が図れるようになっていた。

 そのせいか、幼い子ども連れが破格に多かったようでもあり、獅子に噛んでもらおうと、子どもを獅子の前に出す親が殺到していたのが、明るい下でいつよりに多く感じられた。

 明るい内に終了のイタシキバラはこれまでになく、花火も中止。獅子舞の内容も短かめながら、字民は自粛と外出制限が続いたコロナ禍の下、3年目にしてようやく可能となった獅子舞行事を楽しみ、安堵の気持ちで明るい道の帰途に就いていた。

 字大浜ではすでに豊年祭も短縮ながら開催できており、コロナ禍への対応をしっかりやることで少しづつ元に戻れる空気が生まれている。

 世界でもっとも感染者が多い国となっている日本だが、感染対策を徹底することで元に戻したい機運も強まっているのも事実。口廻りの感染阻止の徹底が、決め手となることが相変わらずの重要事項。惰性ではなく、これさえきっちりやりきれていけば、後は海外からの感染阻止。

 邪気払いとともに、コロナウイルスによる湿り切った景気から、人手不足などの流通や経済停滞も、獅子の活気で払いたいところ。気持ちを切り替えたい。

 この夜、ANAコンチネンタルリゾートホテルで花火も打ちあがり、賑やかに夜空を彩っていた。すっとさせたい思いは、どこも同じ。

(流杉一行)
 

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