中西合同がわかしハーリー 上りは西組

 6月3日午前10時から新栄漁港のハーリー会場となる船溜まりで中西合同チームによるワカシバーリーが開かれた。

 これは6月6日に行われる四カ字ハーリーに出場する中西合同チーム(西組、中一組、中二組)が、上りハーリー、御願ハーリー、転覆ハーリーそれぞれどのハーリーに出場するかを決めるハーリーで、1位が上りハーリー、2位は御願ハーリー、3位が転覆ハーリーとなっている。

 午前10時に漕ぎ手がそれぞれ10名が乗り込むサバニ船3艘がピストルの音を合図に一斉にスタート。

 3往復を競うスピード競技は、サバニ船それぞれが漕ぎ方を工夫して戦略を立てるとともに、船のバランスとともに、エークを漕ぐ10人の息がピッタリ合っていなければ、前に進む力も制限される。

 1周目の折り返しで西組がリードしてより、2位と3位の中一組と中二組のデッドヒートとなり、2周目に入ると西組のトップは変わらず、2位・3位との差は広がった。

 2位争いは激戦で、若干の中一組のリードに中二組が食い込む勢いを見せ続けていた。一方の西組は、トップの勢いそのままに、2位との差は開いて、ゴールのロープを張る船がギリギリなタイミングで勝利を決め、2年連続の上りハーリーの出場権を獲得した。

 2位は、2艘ほぼ同時と思われたが、わずかに中一組が早くゴールして御願ハーリーを決め、中二組が転覆ハーリーとなった。

 一昨年まで長く上りハーリーを獲得してきたあの常勝の中二組が、昨年ワカシバーリーで敗れ、今年は転覆ハーリーにまわる事態は、西組・中一組の熾烈な勝利への思いと、練習の賜物。

 新たな時代の到来を物語り、中二組が一世を風靡した時代との隔絶感は否めない。
 
 この日、勝利した西組の1番エークの名嘉貴也(25)さんは冒頭「僕たちは13分30秒を目標に頑張って漕いで、ギリギリですが達成できました。今年から漕ぎ方を変えました。これまで長く後ろまでエークを深く漕ぐやり方から、力が一番入りやすいところをピッチ漕法で、スピードを落とさずに早いペースで進めることを練習しました。漕ぐ体力とその持久力が必要したが、練習を積み重ねてタイムが伸びました。昨年に比べて、約1分早まっていると思います。」と勝因を述べ、タイムを目標に進めてきたことを強調。

 昨年と同じメンバーでの出場で、「チームの雰囲気もかなりいいので、練習でのタイムが伸びていました」と述べ、「本番ではもっといいタイムを出せるように頑張りたい」と、抱負を語った。


 
(流杉一行)

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