白保4号人骨の顔を復元展示 県立埋蔵文化財センター移動展開催

 7月20日から29日まで石垣市立八重山博物館の特別陳列室で沖縄県立埋蔵文化財センター移動展が開催され、連日多くの市民が会場に訪れて、2万7000年前の人骨を見学している。

 コラーゲンの採取ができた人骨としては最古に当たる白保竿根田原洞穴遺跡の白保4号人骨が生で見られるとあって、集まる市民は、貴重な発掘物を真剣に見ていた。

 白保4号人骨はもっとも骨がそろった人骨で、そばには最新の技術を使って頭蓋骨から人の顔を復元した像が飾られており、多くの人が注目していた。

 そのリアルな人の顔の様子に、似た知り合いを捜す人もいて、たのしく見学する人もいた。

 この移動展のあとは、それぞれ人骨のパーツが専門家の研究に回されて、バラバラとなる模様で、今回、このように組み合わされて、一体の人骨としての展示は、なかなか見られなくなるとあって、貴重な展示となっていた。

 2万7000年前の最古とされる人骨が、どのような状態で現れ、どんな方法で発掘されたかなど、詳しい展示がおこなわれており、ロマンあふれる展示は、29日午後4時に終了となる。

 新空港の大きな事業の最中に降ってわいた、国内最高峰の大発見が、しっかりと膨大な労力の下、綿密な調査のもとに解き明かされ、公開されている現実を、しっかり見ておきたいもの。逃している人は、早く見に行くことをおすすめしたい


 
 (流杉一行)

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