与那国が八重山毎日駅伝2年ぶり優勝

 12月3日、八重山毎日駅伝競走大会が開催され、八重山の離島を含めた19地区から代表ランナー16名がタスキをつないで健脚を競った。

 島を東回り一周するもので、各チームは午前9時に石垣市運動公園陸上競技場をスタート。

 西表島がトップでたすきをつなぎ、2位で第一中継地点を通過した与那国が、その後一位になると、そのまま順位を堅守して、隙なく圧倒的な強さを示し、第16区の長尾蓮選手がフィニッシュを決めていた。

 田島政之監督は

「最高です。2年ぶりです。悔しい負け方をしていたので、最高にうれしいです。雨の中、予想以上に頑張ってくれました。選手にはおつかれさんですとねぎらいたい。飛行機で着くまで、飛行機も遅れたり、いろいろありましたが、与那国は(石垣島に)着いてからの勝負なので、落ち着いて優勝できて、最高です」

と、離島のハンデを克服しての優勝でもあり、12回目の優勝を飾った喜びを語った。

 与那国は6連覇後に、一昨年波照間に昨年は真栄里に負け、優勝候補で強豪与那国に復活のプレッシャーがかかる中、2年ぶりの優勝を遂げた。

 2区から順位を譲らない圧倒的な強さを見せられて、周囲からは「さすがに与那国は強い」と、脱帽の雰囲気が陸上競技場では占めていた。

 実際、与那国のアンカーの長尾蓮氏は高校時代にこの毎日駅伝34回大会で1区の区間記録を保持し、37回大会の10区でも区間記録という2つのタイトル保持者。

 8区の村松稔氏(38回大会9、9区の永井秀樹氏(36回大会)、15区の三ツ岩森之氏(41回大会)の3者がこれまた区間記録ホルダーというまさに猛者集団。

 落ち着けば与那国に凱歌が上がるのは、間違いない。

 一般に5キロは25分から30分が普通のペース。この選手らは5キロを15分ペース前後で走る猛者ばかり。

 日常の健康ランナーにすれば壮絶な競走であることは想像に難くない。参加全選手に拍手を贈りたい。

(流杉一行)

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