第45回八重山地区老人文化作品展示会

 7月21日午後1時から石垣市民会館中ホールで八重山地区老人クラブ連合会(那根元会長)による第45回八重山地区老人文化作品展示会が開催された。

 2日間に渡って展示される作品展で、八重山各地の老人クラブのメンバーが、ライフワークとして取り組んでいるものや、販売を目的に創作しているもの、また、人への贈り物につくる品や思い出の品を額に入れて楽しんでいるものなど、多彩な作品が会場内を占めていた。

一目、作品に接して見ようと足を運んだ来場者は、力作ぞろいの展示物を見て、作者と話をするなどして、会場は穏やかな雰囲気に包まれていた。

 なかでも会場入り口に並べられた流木を磨いて置物に仕上げた作品群が、来場者を驚かせているようで、個性豊かな風格ある置物に、多くの人の目を奪っていた。

 大きな胸像の力作も展示されたほか、草鞋、アンツク、クバガサなどの伝統の手作り品や、日本では八重山にしか自生していない植物の苗や、八重山で最初の通信機材など、珍しい品も展示されていた。

また、輪っぱと名づけられた縁起物の木製品も展示され、話題となっていた。継ぎ目なしに5つの輪が連なってつながっており、目にした人はどうやって工作したのか、考え込む人などいて、たのしい会話がされていた。

 副会長の唐真正次氏は「45回目を迎えて、これまで年々、後輩が先輩の作品に刺激を受け、作品へ挑戦することで、積みあがってきたものがあり、見事なものはそんな努力の積み重ねからです」と述べ「クラブごとに対抗意識もあって、よりより作品が出ると、そのクラブに負けじと良いものを仕上げようと、一生懸命になるところがあり、それで年々進化しているというのがある。進化しないでは文化ではないです」と、たのしそうに笑ていた。

那根元会長も「先輩の側にも、後輩の新しい挑戦を認める包容力があり、互いに刺激を受けて取り組んでいる」と、作品展示会の意義を述べていた。


 
 (流杉一行)

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