3月17日午後1半から石垣市内にある竹富町役場内の竹富町議会場で、西表島の小学5年生5人が町長に島興しの提言を実施した。これは、平成29年度沖縄離島体験交流促進事業で昨年7月に宮古島市の池間島で農業漁業体験および交流会、民泊と違う島での体験をしてきた西表島の小学5年生5名が、首長に提言を実施するというもの。7年前から沖縄本島で離島を体験する形の事業として生まれ、それが離島の子供達のメニューとして、展開しているもの。
西表小学校(村田良秀校長)の荒木悠太朗くん、西島大くん、中坂宇詩くん、根路銘国空くんと、白浜小学校(重信知雅子校長)の下地秀麿くんの5人が、池間島の体験ビデオを紹介したあと、さっそく西表島の未来について、5つの提言をプレゼンテーション調にまとめて、町議員、町執行部、町長らに明瞭な声で発表。子供らしい奇抜な発想もある内容に聴衆は和やかな雰囲気で子供達の提言に聞き入っていた。
西大升高旬町長は「議員の皆さん、執行部の皆さん、顔負けですね。子供達の発想を生かしていくのが、島を豊かにすることにつながる」と、述べ「来年は町政70周年に節目で、子供達に役場移転の絵を描いてもらおうと思っている」と、将来ある子供達へ町の将来を描いてもらおうという思いもあると述べていた。
この日の子供たちの提言の中のひとつ「人が集まる島する」で、「水中に団地を作ること」という案を出したのは、荒木くん。西表島の人口が増えても、自然が破壊されないように、海の中に家が作れるといいという発想の意見を元気よく発言。この日の議場内で一番盛り上がった瞬間だった。
荒木くんは「人が増えたら自然が壊れる。それではどうしたらいいかと先生に聞かれて、ふと思いついたのが海の中に家をつくればいい」だったという。思いつきを絵にして、そうしたい理由が、「人も大事で自然も大事」。そこで出てきた「海の住居を」という子供の発想に、聴く人には驚きの発想となる。
なお、この日の子供達の5つの提言は、「大自然をもっと生かす」「自然をまもるシステム」「豊富な野草、山菜を生かす」「人が集まる島にすること」「島の伝統行事を伝えること」でした。
(流杉一行)