珍鳥飛来、国内7例目のブロンズトキ

 6月25日から石垣島にブロンズトキが初飛来して、愛鳥家を喜ばせている。
 7月3日にもカメラや双眼鏡を持って車の車窓から身を乗り出して観察する人が集まっていた。

 青銅色が目立つことから「ブロンズ」の名がついたトキ科の野鳥で、国内では7例目の飛来となる。

 茶色の体に黒い羽に光沢が入って、黒い部分に角度によって色が変わる。暗緑色という人もいる。後ろの胴体部分が緑色で、そこは羽根に隠れてなかなか見えない。

 ブロンズトキが進行方向に歩くと、羽の黒い部分がかすかに緑色に見えてくるときがあり、青銅色はそこから一瞬だけ光を放つ。

 2002年の大宜見が初で、2003年、2006年沖縄本島、2012年6月座間味島と沖縄本島、2014年沖縄本島、2016年佐賀県と福岡県、6度の飛来はすべて九州・沖縄である。

 今回、八重山への飛来は初めて。下に曲がったクチバシに銅のような茶色の羽で、体長は60センチほど。顔には洒落た水色の線が目下と額に入っている。

 刈り取り後の田んぼの草地を、タガメ、ヤゴなど水生昆虫やミミズを求めて土や水辺をつついて回っている。時折、留鳥のバンが餌をとりながら周囲を囲っても、気にかけることはない。

 逆にオサハシブトガラスが2羽で近寄って様子を見に来れば、攻撃を仕掛けて追い払う気の強さを見せている。

 水辺ではクチバシを左右に振って、水底を漁っている。そこは同じトキ科のクロツラヘラサギに似ている。迷い込んだ石垣島でしっかり餌を取り、休養してから旅の準備といったところか。

 7月9日にはブロンズトキが餌を漁る水田にバンの親子が現れ、しばらくすると別のバンが突進して見せ、ブロンズトキを脅かしていた。

 サッと舞い上がってすぐにそのまま餌を漁りだすところを見ると、案外留鳥のちょっかいには慣れているように見える。

 石垣島では一期米が終わり、二期米への準備中の水辺にて、連日珍光景を生み、愛鳥家には楽しい日々となっている。

 2003年に沖縄本島に現れたときは7月から11月までいたとされる。
 通常はフィリピンやタイ、インドネシアやオーストラリアで越冬しており、中央ヨーロッパから西アジアで繁殖する。インドでは留鳥の模様。

 昨シーズンの冬季八重山では、シロハラ、アカハラ、ツグミ類がほとんど見られず、気象変動が野鳥にも影響しているのか心配されたが、このように予期せぬ珍鳥の迷い込みは嬉しい現象だ。

 (流杉一行)

この記事をシェアする