家庭内でも可能な限りマスク着用を 変異株で拡大の一途 

 5月28日午後4時から沖縄県八重山合同庁舎2階大会堂で、第83回八重山地域新型コロナウイルス感染症対策本部会議が、開催された。

 27日に判明した新規の陽性患者は13人で、その内の濃厚接触者は7人。23日から一日の感染者数が二桁で推移し続けている。23日13人、24日18人、25日10人、26日18人と来て、本日27日の13人。

 深刻な事態が想定されることから、会議の開催となった。

 この日は、変異株検査の結果が公表され、5月7日から5月20日の27検体からN501Y変異株陽性が26検体見つかり、残る1検体が判定不能ながらも、ほぼ変異株と判定できる、強い反応があった模様。

 この変異株は英国型とされるもので、今のところはE484Kと言われる南アフリカ型やブラジル型の変異株は沖縄には入っていないとのこと。今後は、インド型への侵入に注意をしていくとのこと。

 なお、判明した変異種の感染力が、従来のものと比較すると1・6倍あり、それはそのまま重症率も1・6倍になっていることを注意しなくてはいけないとのこと。

 5月の八重山地区の陽性患者の発生は、ゴールデンウイーク明けから徐々に増え始め、10日8人から11日に10人と、二桁になった後、13日に17人と突出して、18日15人、19日19人、20日18人と連続。23日13人、24日18人、25日10人、26日18人、そして27日に13人と、二桁が5日間も連続。

 前出の連休明けの検体から出た変異株が、この増加の原因ととらえられるとのこと。

 陽性患者の約半数が濃厚接触者で、不明な感染源の陽性者は市中感染と見てよいとも。

 今回の13人の内、12人が石垣市で、1人は県外在住者とのこと。

 年代の内訳は、10歳未満が1名、10代が2名、20代が2名、30代が1名、40代が2名、50代が2名、60代が1名、70代が1名、80代が1名と、広範囲な年齢のばらつきで、男女は7名が男性で6名が女性。感染経路は、家庭内が6名、職場内が1名、調査中が6名となっている。

 今回13名は、重症者はなく、中等症が1名、残り12名は軽症および無症状とのこと。

 県立八重山病院に入院するのは30名で重症者が2人、中等症が28人。石垣島徳洲会病院は7人が入院。
 病床数は41から47に増やしている。

 宿泊施設は5月27日現在で16名。13部屋が利用されている。
宿泊施設を活用せずに、自宅待機の人数は61名で、今回判明の陽性者13人から入院者1人を引いた、12人分が、調整されて73人となる模様。

 なお最後に、八重山地域コロナウイルス感染症対策本部長の曽根淳八重山事務所長から、感染拡大防止対策の徹底を呼びかけていた。

 20時以降の外出を控え、営業時間の短縮に応じない飲食店の利用を控えること。帰宅時の手洗い、うがいの徹底に加えて、家庭内において、可能な限りのマスクの着用、距離の確保、換気の実施を呼びかけていた。

 陽性患者がある家族のことではなく、陽性患者と無縁の家族も、励行することを望むとする理由は、陽性が分かる前に罹患した人自身がその家族に感染させてしまうケースが多く、それを防ぐには陽性と分かる前から、家族間の感染を避ける意識が必要とのこと。

 このほか事業所でも、体調不良な諸君は休ませるなどして、感染防止対策の再点検をお願いしていた。
 

(流杉一行)

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