7月30日午後8時から沖縄県八重山合同庁舎2階大会議室で、第16回八重山地域新型コロナウィルス感染症対策本部会議が開催された。
この日の議題は、福井県で石垣島を旅行した6人が抗原検査で陽性反応が発覚した件で、福井県からその6人が石垣島で濃厚接触したとされる8名のリストが八重山保健所へ連絡され、八重山保健所が調査して抗体検査を8名に実施したところ、その内の6人から陽性反応が確認された。
石垣島で突如クラスターが発生したことになる。
会議は冒頭のみ公開で、やりとりは非公開。午後10時に終了し、午後10時半から記者会見が行われた。
福井の男性6人は23日から26日まで石垣島に滞在。6人は福井に戻ってもっとも早くて26日に発熱の症状が現れており、2日前からウィルスが体内から出るとされていることから、彼らが24日から26日までの足取りが、聞き取られた。
24日は石垣島のキャバクラで女性6人と濃厚接触。25日にも通い、2日楽しんでいる。
また、24日に離島ターミナルから西表島へ渡り、西表東部を観光。
ツアーの船で大原港入りし、仲間川での遊覧と由布島を訪れるなどしている。これは日帰りで、石垣島に戻ってから明くる25日、遊漁船に乗ってフィッシングを楽しんでいる。
次の日の26日は、レンタカーを借りて石垣島を巡り、川平湾など観光ポイントを回ったという。
24日と25日に濃厚接触した石垣島の6人が、今回、新たに発見された陽性反応者で全員が女性。
3人が20代で3人が30代。当初福井からの連絡された8人のリストには、フィッシング関係で世話した人と同じ仕事仲間の二人も入っていたが、検査結果は陰性で、この二人は感染していなかった。
この女性6人の29日までの動きを調査して、2次感染している人を特定する作業が、これから大忙しとなる。
この6人のいるキャバクラの店名は、今のところ公開はされていない。
クラスター発生の場合は、都道府県は店の名前の公開をしてもよいことになっているのだが、県は本人承諾を優先させている模様。
この日、午後10時半頃から石垣市役所第一会議室で、「市内における新型コロナウィルス感染症患者発生に伴うお願い」と題し、中山義隆石垣市長が「美崎町において接待を伴う飲食店を、7月24日から29日にご利用なさった方は、利用した日から2週間、自宅待機など外出を控え、できるだけ他の方と接触しないようにしてください。」とコメントを発表。
なお、7月31日午前9時から石垣市運動公園野球場会議室に「新型コロナウィルス感染症相談外来」を開設。37・5度以上の発熱・咽頭痛・咳などの症状があった方は受診をお勧めすると述べていた。
9時から12時までは、予約電話で相談受付をし、看護師、保健師による電話での問診を実施。13時から16時は相談外来においてバイタルチェックおよび医師による追加問診がおこなわれるとのこと。
クラスターは、狭い空間で複数の人が新型コロナウィルスに感染すること。これが元で四方八方に感染者が増えていくことから、もっとも恐れなければならない現状。
一カ所で複数の人が感染し、そのひとりひとりが別の場所で感染を増やして、感染拡大を遂げてしまう可能性が出てくる。
陽性反応を出した人の周囲を調査して、濃厚接触者を特定することで、感染拡大を止める方法が、クラスターの発生が頻繁に起こると、追い切れなくなる。日常に、コロナウィルスがまん延することとなり、感染拡大が止まらなくなる。
今回、6人という数が島で発生したことで、ひとりひとりから細かく行動を調べて、この6人それぞれの濃厚接触者捜しが、はじまろうとしている。
なお、今後の陽性反応者の続出に備えて、県は宿泊療養施設を準備するべく、大急ぎで取り組むことに。なお4日ほどかかると述べていたが、そこは時間との勝負。拡散していないことを望むばかり。
(流杉一行)
なお、八重山保健所は8月1日夜に、二人の新型コロナ感染者の発生を発表。
30日に市内の女性6名の感染が発表され、31日にコロナ外来が再スタート。約70件の電話の問い合わせに、30名の外来訪問で、29検体が採取され、検査されていた。
その中の13検体が同店従業員のもので、その中の1検体に陽性反応が出た格好。従業員数22人の同店の6人が最初判明し、追加で1日に判明。
これに客1人が1日に陽性とわかった。
この男女はクラスターの一部であることから、なお濃厚接触者の究明が急がれる。
1日の夜に発覚した2名は、20代女性と20代男性。男性は、6名の女性らと同じ店の従業員。女性はその店の客で、福井からの感染者が来店していた時間帯に、同店に来店していたとのこと。
クラスター現象の実相が現れ、市中感染の危機が出ている。まず、この店からの客を含めた関係者の洗い出しが、なお急がれてくる。
2人の濃厚接触者の究明がこれから始まり、なお広範囲化が危ぶまれてきた。
福井の観光客が島でウィルスを発するタイミングとされる7月24日に、24日と25日の二日にわたって石垣島の同じキャバクラで対応した女性6人が感染。
これに、従業員男性と市内の女性客の感染が発覚。二人は無症状で、熱発するとすればこれから。この2日後から12日まで、潜伏期間があるとされる。
なんとそこに、今度は8月2日に、3人の感染者が判明。
一人は7月29日に、東京から石垣市へ帰省。8月1日に熱があり、八重山病院での抗原検査で陽性が発覚。
一人は8月2日に熱があり、八重山保健所に相談。7月29日に夜の店を接待で利用。この夜の店は、6人+2人を出したキャバクラとは別の店。そうなると、そこでのクラスターが心配となる。
残る一人は、7月22日に沖縄本島から仕事で来島し、6日後の28日に咳や熱を発症。29日には病院を受診するも検査には至らなかった。8月2日に再度熱発し保健所に相談して抗原検査を受け陽性が発覚。
共通しているのが熱発。いわば、感染力を出した状態で陽性が発覚している。
これまでの福井観光客によるキャバクラでのクラスターに加えて、東京からの帰省者、第2のクラスター危険視される夜に遊んだ人、沖縄本島からの2度来診者と、一気に11人に感染者が増加。
彼らの収容先は、八重山病院の指定感染病床3床、結核病床4床、高度治療室(HCU)2床で、HCUは重傷者用で使われず、指定感染と結核の病床に7人。4階西棟の一般病棟の患者を移動し、その個室にコロナ病棟を設けて、4人に対応。
先の男女二人の場合、無症状で、8月2日に熱発があれば、2日前である7月31日(コロナ外来スタート日)に、2人のいずれかと濃厚接触していれば、2次感染の危険性があることになる。
感染して症状に現れるのが2日後から2週間後あるいは12日後とされ、潜伏期間は長い。症状が現れた人は、感染力を持つのが、症状が現れた2日前からと、実に複雑だ。
二人の陽性反応者の様子もまた、保健所の調査対象の範囲を広めることになる。
6人の女性らの陽性発覚は30日で、26日に福井からの発表に対応してわかったもの。感染が24日か25日で、発症が2日後から出る可能性がでることから、26日から感染者が出る可能性がほかにもある。
27日と28日、29日の3日間を、無症状者、熱発者それぞれが陽性と判断されるまでの間、どうしていて、病院にいつ入院したのか。無症状者の熱発のタイミングが注目される。
加えて、東京からの帰省者、夜遊んだ人、沖縄本島からの再診で判明した人の3人は、熱発して陽性が発覚。熱発2日前からの動向が、調査されるとともに、夜遊んだ人のウィルスがどこからなのかである。ここが、不明のままにある。
かくして、とうとう、3日には40代男性と20代女性の感染が確認され、無症状で自宅療養となっている。
二人は7月30日にクラスター発生のキャバクラを利用した男性と、その従業員の女性で、このキャバクラから10人目の地元発症者が判明。
東京帰省者と別夜の店利用者、沖縄本島から仕事できている2度診療を受けた人の計13人が、石垣島に今いる感染者となる。
(8月3日時点)