雨に負けず 2日目の石垣島まつり大パレード&打ち上げ花火

 11月3日、石垣島まつり市民大パレードが新川小学校前から午前11時にスタート。

 ボーイスカウト石垣第一団を先頭に33演目47団体2000人以上が行進。

 それを見に大勢の市民が沿道に駆け付け、知り合いに手を振るなど、パレードを楽しんでいた。

 各団体は趣向を凝らしたパフォーマンスをこの日のために練習を重ねてきており、この日、仲間と皆で楽しく演技して、見る人を喜ばせていた。

 小雨ぱらつくと思うや、ザーザー降りにも見舞われ、雨が上がったりぶり返したりと、一日グズついた天候となったが、パレードは行進する人も見守る人も、雨とともにまつりを堪能。

 見守る人の間には、炎天よりは気持ちがいいという声もあり、二日目の祭典の市民総出の一大イベントを盛り上げていた。

 商工会青年部の太鼓、登野城小学校の鼓笛隊と市民パレードの接近を知らせる響きをもたらし、実行委員会役員の後に来賓都市がパレード参加して、島外からの岡崎市、上板町、北上市、犬山市、羽島市、小野町、春日部市、蘇澳鎮の代表が見守る市民に手を振って、パレードを盛り上げていた。

 種もみ緊急増殖を縁にはじまった岩手県北上市からのさんさ踊りの一行の群舞は、異彩を放ちパレードを盛り上げていた。

「夢のかけはし」の横断幕は、「ゆめさんさ」「かけはし」の2種の種もみを思い出させる文字が躍って、20数年前を知る人には印象深いものになっていた。

 市議会・観光交流協会と続くパレードは、マーチングバンド平真レインボーから石垣市商工会、同女性部の舞、八重山青年会議所の御輿と続き、このあと石垣小学校、八島小学校、新川小学校、真喜良小学校の鼓笛隊やエイサー隊が続いて、子どもたちの活躍に駆け付けた家族が、熱い目線で見守っていた。

 次に続くは、10の旗頭(真栄里、白保、川平、大浜、双葉、大川、新川、宮良、八重山農林高校)が旗頭隊として、威勢のいい声を上げながら練り歩いて見せていた。

 離島甲子園で見事優勝した石垣市の中学生選抜野球チームの「石垣島パイーグルス」がトロフィーと優勝旗を手に参加したほか、八重山高校郷土芸能部が続き、石垣市役所職員、石垣水道部が水道料金の振込を勧めるアピールをしながら巨大水道の蛇口自動車を披露。

 石垣婦人連合会は100人近い大勢での華やかな演舞が行われて女性の連携パワーをアピールしていた。

 このほか、八重山建設産業団体連合・県建設業協会八重山支部では、ショベルカーでダンスを見せる重々しい群舞を披露。市民を驚かせていた。

 八重山漁協のパレードは、女性陣に交じってインドネシアからの外国人就労者も舞に参加。

 宮城姉妹カリプソサンバチームは、中南米のカーニバルムードを盛大に発信。生の演奏に乗って華やかな衣装で盛んにサンバを披露していた。見守る周囲に盛んに手をふり、投げキッスやハイタッチなどで、すがすがしい解放感を振りまいていた。

 八重山ライオンズクラブ・石垣市献血推進協議会・日本赤十字沖縄支部・石垣地区奉仕団らの行進は献血車両といっしょに実施。このあとANAの行進は気球の巨大航空機を上げながらの派手なもので、市民に大いにうけていた。

 石垣市公立保育所・市立こども園の保母さんらの行進や、長年石垣市の観光イベントで盛り上げ役を担っている石垣市民踊愛好会の群舞、八重山住民の健康・衛生を担う八重山保健所、ズンバの教室HANAPEPE、八重山民俗舞踊保存会、八重山の空手家が一堂に揃う八重山空手道連盟の行進と続き、石垣第二中学校のマーチングが多くの市民の関心を惹いていた。

 最後は、琉球國祭り太鼓がトリを務めて、パレードの最後尾で締めくくりの盛り上がりを、各沿道で見せていた。

 沿道で高齢の母親といっしょにパレードを見守っていた金城文江さん(53)は、「毎年ではないが、とびとびにパレードを見ています。建設業の重機の行進はびっくりしました。また、空手の子供たちがこんなにたくさんいるとは知りませんでした。昔のパレードと比べると都会的になっているように感じます。パレードを見ると今の島がどうなっているか分かっていいですね。」と、述べていた。

 新栄公園では、ステージパフォーマンスが午後1時からスタート。雨のためにセレモニーを飛ばしてミュージックライブを先に急いで実施。

 HoRooKies、PANA、やなわらばー、比嘉栄昇マルシャオーケストラがライブを披露して、会場を大いに盛り上げ、最後は打ち上げ花火で幕となった。

 雨のために急いたライブは、晴れ間が来て逆に早く終わり過ぎ、最後の打ち上げ花火へのつなぎに苦労する一幕も。

 午後8時30分からはじまった打ち上げ花火は、天候のせいかクリアに見える見事な花火で、会場の新栄公園がライトダウンされた直後の驚きのため息がると、暗闇に彩り豊かな花火が次々に闇に打ち上がり、会場は大いに盛り上がった。

(流杉一行)

この記事をシェアする