10月21日午後2時から開催された八重山青年会議所(八重山JC)による宇宙フォーラムで講師のJAXA国際宇宙探査センターの佐々木宏センター長は、八重山JCからの八重山での発射台建設の可能性の質問に対し、種子島の例を出して周囲3キロの制限があり、それで発射となれば、海の航路や航空便がストップされ、漁場も入れなくなる。
それらがクリアされればできると述べ、観光客の往来と漁業の盛んな八重山には、実現のむつかしさを感じさせた。
ただ、佐々木氏は、石垣島が南の果てながらも、交通の便からすると直行便があることなど、東京からはアクセスが良い点に驚いており、思ったより都市であることを発見した模様。
この日、八重山JCの宇宙フォーラムには100人を越す親子づれが参集して、現在、世界で取り組まれている宇宙探査の実情、日本の実情、その取り組みの内容を、歴史を説明しながら詳しくわかりやすく説明していた。
八重山では、宇宙のありようや星座についての講演は、南の島の星まつり講演や、琉大のサテライト講演、また国際ダークスカイの暫定認定記念でおこなわれたイベントなどでは、何度も紹介されている。
今回は日本のNASAでもあるJAXA宇宙航空研究開発機構という、ロケット機器の技術を開発する国の機関のセンター長のロケット周辺の話だけに、一段と宇宙への憧憬が高まる講演となった模様。
協働で目指す世界の宇宙開発および宇宙探査に日本のJAXAがいかに貢献度しているかも披露。衛星「こうのとり」が生鮮野菜を宇宙ステーションへ運んで、宇宙飛行士から感謝のメッセージが送られたシーンなども動画で紹介していた。
また、無人探査ロケットを通じた日本の惑星探査の実情も説明。先日、水星へ発った無人水星探査船「みお」のほか金星、火星の衛星、惑星「かぐら」など、太陽系の惑星に関する取り組みを説明していた。
この日の質問コーナーでは、UFOはいるのかという質問にも個人の見解と前置きして、「宇宙人はいるかもしれないが、地球にまでは飛んでこない」と、遥かかなたには存在し得ることに触れていた。
(流杉一行)