薬膳料理づくりを学ぶ

 8月6日午前10時から石垣市健康福祉センター調理実習室で平成29年度沖縄県民カレッジ広域学習サービス講座の第4回目の講座が開かれた。
 やいま再発見と題して組まれてきた講座は、第一回目「貝細工」、第2回目「星座」第3回目「ソーセージ作り」と展開し、今回第4回目が最終講座で「島素材の活用:薬膳料理作り」で、受講生は、この日の講師、琉球薬膳「華穂」店主の石井早苗さんから「食べる健康!島野菜で夏のかんたん薬膳」と題する講座を受講。
 石井氏によると、季節ごとに体に与える影響に対処するべく、薬膳があるとのこと。この講座は夏の薬膳で、夏といえば高温多湿でエネルギーを最も消費する季節。クーラーの普及で体を冷やしすぎたり冷たい飲料水を摂りすぎ、発汗作用が機能せず体のバランスを崩しやすくなる時期でもあるという。そうなると暑さに気力負けし、体調を崩してなおも食欲不振や倦怠、疲労感からイライラや不眠などの症状も出てくる。そういった夏に対抗する薬膳は、体の熱を冷ます食材、内臓の働きを活性させ体の調子を整える食材、イライラ等の精神を安定してくれる食材を活用するという。
 今回、講座では石井さんが島の野菜をつかった薬膳料理の5品を、受講生が各グループごとに手分けして、つくるというもの。挑戦するレシピは調味料が天然素材の塩ぐらいで、島野菜をつかった工夫のこらされた料理。受講生は主婦層が多いせいか、まったく躊躇することなくテキパキ煮炊きが進められ、5品もありながら、時間通りに仕上がっていた。
 この日受講した大浜一子(かずこ)さん(60)は「自分の家の味が濃いのを感じました。味のバランスが改めて発見できました。実際に薬膳料理をつくって見て、味の加減がどの程度のものかが、わかってよかった」と述べていた。
 講師の石井さんは「薬膳は素材を生かした料理になるため、薄味になるのと、使う塩も天然の塩をつかっており、自然の味を活用することが大事」とのこと。
 今回つくった5品は以下の通り。
 「冬瓜(シブイ)とハトムギのスープ」
 「豚ハツとエンサイの炒めもの」
 「とうもろこしと枝豆のご飯」
 「モーウイ(アカウリ)とレンブの酢のもの」
 「パイナップルと白きくらげのデザート」

(流杉一行)

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