10月にサメ駆除 2日間で115尾を駆除

 10月3日、八重山漁協のカゴ網研究会、一本釣り研究会、電灯潜り研究会の三研究会合同によるサメ駆除が行われ、午後2時過ぎにから漁船8隻が新栄漁港の荷捌き場へ次々に駆除したサメを水揚げした。その数47尾。

 これは、令和4年度漁業再生支援事業の一部で実施されるもので、漁師が水揚げする際に、サメに獲物を奪われたり、道具を奪われたりと、被害が絶えないため、毎年実施している取り組み。

 八重山漁協による恒例の事業で、3年前まで3つの研究会が別々にサメ駆除を実施してきた。それが2年前からは合同で実施。今回も漁船21隻が稼働する。

 早朝からサメを捕獲する仕掛けを水深に垂らし、サメを釣り上げるもの。母船、運搬船と役割分担をして、一晩仕掛けを置く事で、大物がかかることにも。40年前から実施され、大きいものでは500キロを超すケースもあり、そんな時は大概が腹に子を抱える雌サメで、一頭の駆除で40尾分の幼体駆除になることも。

 この日は、早朝に仕掛けをして、8隻が当日に戻って駆除したサメを水揚げしていた。

 この日の100キロ越えのサメは数頭と少なく、最大でも198キロのものがあがっていたのみ。

 一本釣り研究会会長の名嘉秀三(ひでみ)さん(58)は、毎年実施して成果が上がらなかった場所では、その後に産卵するのでサメの数が増えている現象がみられるという。

今回のサメ駆除が、仕掛けの購入遅れや台風の影響などで、例年7月の実施が10月までずれこんでいることに触れ、その影響を尋ねると、
「これまで仲の神島では釣果が上がらなかった。(サメが獲れなかった)毎年お盆明けにやっていた。今回、大物が上がるようなら、7月はちょっと早いことがわかる」と、名嘉さん。10月にできたことで、新しいことがわかることにもなる模様。

 なお、サメ駆除は翌日4日も実施された。

 4日午前9時から電灯潜り研究会が中心になって石垣島東の海域から続々駆除したサメを持って来た。

 午前10時過ぎからは、一本釣り研究会が仲の神島から波照間の海域のサメを水揚げ。最後に波照間までの遠い海域から戻る4隻が、船内に入れきれないサイズを、船で引っ張って、午後1時に入港。

 523キロ、560キロ、343キロと大物を引き上げていた。八重山漁協のリフトは500キロが限界ながら、無理を承知で引き上げる危ない水揚げとなったが、重量計が500キロ以上計測可能で、はじめて500キロ以上のサメの重量を測れたことになる。

526キロの最初の大物・逆さ釣りで内容物を吐きながら水揚げ

2つ目の大物が最大560キロだった・ロープで呪縛の頭からの水揚げ

最終の船は343キロの大物

 4日は、サメの肉を使ったサンドイッチと、シソの葉を巻いて揚げたサメのフライの試食がおこなわれた。
これは、2年前から沖縄本島のハンドメイド会社CAFOOCA(金城立磨代表)がサメ肉をつかった料理の試食会をサメ駆除の会場で実施してきたもの。

 CAFOOCAは、財布などの革製品をハンドメイドするメーカで、3年前からサメ駆除現場で、サメ皮や肉を確保している。「捨てられるものを有効利用する」をテーマに、八重山漁協の協力の下、有効な部位を集めて利用価値を高めている。

 CAFOOCAでは、ハンドメイド品の売り上げの一部を福祉施設に寄付するなどして、社会貢献にも取り組んでいるという。

 サメ駆除を八重山漁協が始めたのは石垣市役所に水産課ができてすぐだから、40年以上前にさかのぼる。かつて切実だったことがうかがわれ、未だにサメとの格闘が続いていることになる。

(流杉一行)

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