竹富町戦没者追悼式

 6月23日(金)慰霊の日。竹富島の『竹富町出身戦歿者慰霊之塔』前で第56回竹富町戦没者追悼式(竹富町主催)が行われた。

 西大舛髙旬竹富町長は式辞で「戦争で焦土と化した沖縄は、戦後の廃墟のなかから立ち上がり、幾多の困難をのり超えて、今日の目覚ましい発展を遂げてきました。本町においても、各種社会基盤の整備を推進し、住み良い地域社会の実現に邁進しておりますが、町民一人ひとりが平和を実感する日々を送っているものと確信しております。これも偏に、ここに眠れる戦没者の御霊のご加護と、ご遺族をはじめ町民各位のご献身の賜物であり、また沖縄戦の歴史的教訓を正しく伝え、次世代の子どもたちに平和の尊さを継承することを誓いここに深く感謝を申し上げます」と述べた。

 竹富中学校生徒会長の島仲月愛さんは「 今から70年前、沖縄戦がありました。そのころ私たちのひいおじいちゃんひいおばあちゃんの世代はその戦争の体験者でした。沖縄戦の映像を目にしておじいちゃんおばあちゃんは涙を流しながらも、何度も当たり前に家族を亡くす悲惨の世界の恐ろしさを語ってくれました。私の通う学校の運動場にも爆弾が落とされたこと。学校にいても、家にいても、寝ているときでさえ空襲による爆撃におびえ過ごしていたこと。私たちの住むこの竹富島にも沢山の人が亡くなったこと。苦しみや悲しみを抑えながら語る姿はとても哀しく、恐ろしさを感じました。私にとって平和とは「家族みんなで一緒にご飯を食べられること」です。当たり前のことができる私たちはとても幸せだと感じています。戦争を二度と起こさないために、私たちが受け継ぐ相手を思いやる心、うつぐみの心をもって周りの人と接し、次へと引き継ぐことが私たちにできる平和の一歩です。未来を担う私たちが共に協力し合って、平和な世界をつくることを誓います」と、平和のメッセージを朗読。


 続いて竹富小中学校の児童生徒が「平和の詩」として「月桃」を合唱し、恒久平和を願った。

 また、西表島の祖納・干立地区の「結の会」と白浜地区の「人生ゆいまーる」の会が中心になって折りあげた千羽鶴が捧げられ、戦没者の冥福と世界平和を祈願した。

‐--------------------------------
本で八重山を知る。
南山舎の書籍購入はこちら↓↓↓


この記事をシェアする