サビチ洞の厨子甕約180を県内博物館寄贈へ

 4月25日午前10時から石垣市役所記者クラブで元ICT報道部長、緒方修氏が会見を実施。伊原間開発がサビチ洞で保有する厨子甕を県内博物県5カ所への寄贈に向け取り組みを始めたことを会見した。

 これは、ICTオーナーの保田氏(京都在住)からの依頼で、昨年、名護親方の程順則の実母と岳母の厨子甕を名護博物館へICTから寄贈した件は、賞賛を集めた。緒方氏がこれに関わった経緯から、残る180の厨子甕も任せるとのオーナーの意向を継続して、県内5カ所の博物館に相談。博物館長会議で調整を経て、厨子甕も調査し、将来的には各所に寄贈するもの。

 かつて戦後の混乱期にコレクターが集めた厨子甕を、琉染が買い上げ、サビチ洞に展示。後にICTがサビチ洞を買い取って、所有権はICTのオーナーに移った。以後、文化財としての価値に関心のない観光客には、不評と見て、洞窟に置かれたままとなって忘れられていた。今後、学芸委員による調査が開始され、あるべき場所に置かれることになる。

(流杉一行)

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