2月28日、大浜信泉記念館の多目的ホールで熱帯果樹優良種苗普及システム構築事業コンソーシアム((株)沖縄TLO・グラコム(株)・(有)産創研)がパインアップルのブランド化に向けた意見交換会を開催。石垣島だけでなく西表からのパイン農家も参加して、パイン農家の周辺の問題点などを意見交換する場が提供される予定だったが、時間切れで、意見交換はわずかだった。
これは沖縄県の委託事業である平成28年度熱帯果樹優良種苗普及システム構築事業の一環で実施されているもの。パインの可能性を語る場としては、ちょっと残念だったのは、主催者側が調査したパインアップルの食味評価結果報告では、対象サンプルの収穫時期が5月で糖度の高さがそれほどでもない時期のものが出ていたこと。これには低い糖度が発表されることをいぶかる参加者からの声も出て、八重山のパインアップルがいかに知られていないかを、暴露する報告となっていた。出席者の中には「25度にもなる可能性もあるのに」と頭をかしげる様子も。資料として出ているデータは熟度2割や3割のものを計る形で、何のための調査かと疑問を投げかけていた。調査した側は、沖縄本島のデータと比べて、糖度の高さに驚いていたものの、島では破格な糖度は10年以上前から知られている。
この日推奨されたブランド名が取って付けた感が否めないのは、なぜなのか。八重山牛は老廃牛の肉であり、イメージは落ちる。島人は八重山の名前は嫌いではない。地名が知られていない以上、ブランド名に使うのは宣伝にかける費用がかさむはず。うがった見方が先行してしまう。次回に期待したいところだ。
(流杉一行)