3月21日午後2時から石垣市総合体育館メインアリーナで令和3年(2012年)石垣市成人式が開催され、新成人300名が参加して大人としてのスタートを切った。
石垣市では毎年1月4日に開催してきた成人式を、今年はコロナ禍により延期して、3月21日に開催するもの。人生に一度しかない成人式を、行政が配慮して、有意義なものとしたいと参加者全員にPCR検査を条件に開催。
今年1月4日当時は、連日のコロナ陽性が出る状況下にあり、そこで成人式を行えば島の内外から人が集まることは危険であり、開催はできない状況と言えた。
3月に入って、コロナの影響は、ワクチンが医療関係者に打たれるところまで進み、状況は好転しそうだが、緊急事態宣言が首都圏で外されて、次なる波が来そうな雰囲気がある。
それでも石垣市は開催を維持。成人式に参加する成人者全員へのPCR検査を必須としての開催で実現にこぎつけた。かくして、21日までPCR検査を受け、陰性の判定を受けた新成人だけがこの日成人式に参加している。
石垣市がこの日に同体育館に用意した座席は340席で、40席分の参加者を断念した計算。新成人者へのPCR検査で4名が陽性判定を受け参加できず、石垣市が用意した座席より40席ほど欠席した人があるのは、4名の陽性判定者の存在に危惧したか、自らの既往症や体調を見て参加をあきらめたか、様々理由がある模様。
万が一にも感染が起これば、その感染拡大は、入学先、入社への影響を考えれば、到底計り知れないものとなる。
式辞に立った中山義隆石垣市長は、新成人へ向け、用意した式辞にはない新成人へのねぎらいの言葉を最後に沿えていた。
成人になって皆さんの人生には、コロナ禍だけでなく、天変地異のような大きな困難が待ち受ける場合があります。そんなとき、「簡単に諦めることなく、困難の中でも何ができるかを考え、最善の策を考え、最善の行動をしていただき、自分自身のハードルを越え、壁を打ち破っていただきたい」と述べ、今夜は飲み会もたくさんあると思いますが、自覚ある行動を、感染拡大しない安全策を取りながら、子どもの頃からの仲間と交友を温めながら、人生を大いに語り合って頂きたいと、述べていた。
平良秀之市議会議長による祝辞の後、新成人を代表して野原佳太さんと花城美海さん二人による挨拶が行われた。
今回は、コロナ禍から配慮しての二人の申し出により、二人いっしょに登壇しての挨拶を披露。
野原佳太さんからは、成人式がコロナの感染対策を万全にして、仲間とともに迎えることができたことを心から嬉しく思っていると述べていた。
野原さん花城さんそれぞれ、自身の目標と将来設計を話し、花城さんは、「新しいスタートを切った私たち、20年間で培ったものを生かし、どんなにつらく困難なことがあっても、簡単に降りることなく、周りに流されず、自分の道を信じて、前を向いてこれから未来へ突き進んでいくことを誓いたい」と述べていた。
式典が終わるとアトラクションが行われ、座開きで鷲ぬ鳥節が 新成人3高校の郷土芸能関係者により演じられた。
またミニライブが披露され、破天荒な演出で舞台を展開。2日で声をかけて集まったメンバーでの演奏3曲は、参加者を驚かせたようで、皆、拍手で熱演に応えていた。
(流杉一行)