5月1日午後2時から、八重山漁協のカウンターと石垣市役所玄関ピロティーの2カ所で「おさしみクーポン券」販売がスタート。500円のおさしみクーポン券が400円に購入でき、100円は市が負担。発行枚数は5000枚。
おさしみだけでなく、刺身屋の28店舗で販売しているものなら、テンプラでも、海ブドーでも、何でも購入できる。
「お魚パワーでコロナに負けるな!」のキャッチコピーが映える。
この日は、予定時刻の1時間前から販売されたのは、新型コロナウィルスの感染を防ぐために、列をつくる時間をなくすため。
一人につき10枚制限で販売されており、八重山漁協では友人から4、5人分の依頼されたという人が、次々に買っていく光景も見られて、最初の200枚は2時頃にはなくなり、追加の100枚もすぐさま売れて、整理券を発行するするまでに。
午後3時に再度、来てもらっての販売となっていた。
石垣市役所玄関でも、長蛇の列で行き交う人が、距離を保ちながら行列に並び、クーポン券を購入していた。
平良課長は、「こんなに評判になるとは思ってませんでした」と驚きを隠せない。
「クロマグロなどが豊洲に遅れなくなったと聞いて、何かしなければ思い、大急ぎでの取り組んた」とのこと。
捕った魚が売りに送れない。新鮮鮮魚を前に、漁師の悲鳴に、市民も真っ直ぐ応えた格好。自粛ムードのゴールデンウイークの金曜に、家族でヤーノミ(家で飲酒)の構えの人が、動いた模様。島の新鮮な産物が台無しになる話に、惜しむ気持ちは自然だ。
この日、八重山漁協の荷上場にキメジマグロが水揚げされる横で、おさしみクーポンの列が見られた。
なお、ゴールデンウイークの休みを返上して、市役所2階の水産課の窓口で5000枚がなくなるまで販売されるという。
さて、ゴールデンウイーク入りで市場も休みに入る。捕れても島外市場へ送れないことから、漁に出ない人も出る。
店も自粛で閉じがち。しかし、客が島の魚を求めてさしみ店に来れば、経済は動く。足りなければ、海に漁師が向かう。ゴールデンウイークに限らず、クロマグロはねらわなくとも、キハダであれば、市場が開けば沖縄本島へ船便で送れる。キハダの回遊深度にクロマグロもいるため、いっしょに捕れることもある。そうなれば、島での消費に回ればうれしい「海のダイヤ」の御馳走が食卓にあがることもありだ。
そこにクーポンも活躍できれば、いうことなし。
この島内需要刺激の動きは、これに限らない。
5月2日午前9時には、JAおきなわによるドライブスルーによる「石垣牛半額」販売がある。なんと、川良山線沿いの旧NTTのビルからバンナ公園に向かう途中の協同ガスの駐車場を借りてドライブスルーを実現。1万円分の肉(ステーキ200g、焼き肉用400g、切り落とし200g)が5000円で購入できるという。
また石垣島ビールのサービス販売も、多くの人の目をひいている。
このほか金城かまぼこが、「じゅーしーかまぼこ」(250円)を100円の半値以下で予約販売。店頭の看板と、SNSで宣伝している。予約セールを3日から5日の期間限定で実施予定。
街角では、ドライブスルーの弁当販売も見られるほか、テイクアウトで営業を維持する飲食店も、数多くみられるようになっている。島民へのアピールをすることで、観光客偏重の経済になっている島を再考。新空港開港は何の為だったかを見直したいもの。
(流杉一行)
なお、盛況裡に完売し、大いに注目を浴びたおさしみクーポン。島産の生鮮食品の需要拡大のチャンスでもある。
おさしみクーポン第2弾が今週中にも、発売される話が浮上している。(5月6日時点での未確定情報)
なにしろ、本マグロシーズンだ。豊洲に送るような本格的な生の本マグロが出回る街が、最南端に生まれているのだから。
追加で、判明したのが5月11日の「おさしみクーポン」販売。前回同様に、5000枚が販売される。
詳しくは、新聞紙上を。午前10時に開始。