7月26日午後3時から石垣市民会館展示ホールで山田無文老大師法嗣(はっす)墨蹟(ぼくせき)展が開催された。(法嗣とは教えを受け継ぐ人のことで、門下で老師の資格を保持した人を指す。)山田無文氏は、1988年に亡くなった臨済宗の高僧で、生前は多数の書籍とわかりやすい法話で知られた著名人。今も数多くの弟子が活躍している。山田氏と石垣島の桃林寺とは、前住職の安室氏が山田氏の寺で修行した門下であり、交友も長く、石垣島に何度も山田氏は来島。40年前には八重山博物館で墨蹟の公開展示を実施したことがある。今回、八重山と縁のある山田無文大老師の墨蹟と、その弟子らの墨蹟を集めた山田無文大老師法嗣(はっす)墨蹟展を開催。27日午後5時まで開催される。26日は、山田氏の弟子である河野太通老師(兵庫・龍門時)(87)を招いて法話を実施。関心ある多くの市民が会場に現れ、法話を聞いたり、山田無文氏ほか6人の墨蹟を見て、人に感銘を与えるその筆跡の勢いを想像しながら、墨蹟の魅力を探っていた。
法話の後は、緑茶がふるまわれ、会場は和やかな雰囲気に包まれていた。宮良に住む石垣實佳さんは「すごいですね。圧倒されます。書道とはまた違う迫力があります」と、墨蹟の魅力に打たれていた。
(流杉一行)