野山を散策すると植物や動物、さまざまな風景に出会えてうれしい。こころも体もリフレッシュする。休日には家族そろって野山に出かけたいものだ。
おススメなのがバンナ公園。市街地に近くて簡単に行けるし、整備が行き届いているので、安全安心。軽装にズック、気軽に山歩きが楽しめる。山じゅうが公園で変化に富んで見どころも多い。
2月のバンナ公園。ハジャーギー(ハゼノキ)やクバデーサー(モモタマナ)の紅葉がまだ残るなか、春に向けてポツポツと花が咲き始めている。クロガネモチの赤い実も見える。
ベニゴウカンが鮮やかな紅色を誇っている。ツツジ(サキシマツツジ、ケラマツツジ、タイワンヤマツツジなど)が緑の中なかに淡い色で漂っている。そして今なによりも目立っているのが、山道に散り敷く小さな白いスタマ(エゴノキ)の花。
植物に詳しい前津栄信先生に話を聞いた。
「スタマ木はタムヌ(薪)として人気があった。軽くてスジがなくて割りやすい。ただ、すぐに燃えて長持ちしないところが欠点」
バンナの植物の見どころについて。
「なんといってもカンヒザクラ」。これはかつてヒカンザクラと呼ばれていたが、西表出身の黒島寛松さんが、ヒガンザクラが大和にあってこれと混同しやすいのでカンヒザクラとしてはどうかと提案して、「今では両方つかう」。
また、いまでは常識になっているカンヒザクラの南下説(大和の桜前線は北上するが、カンヒザクラの開花は北から南へと南下する)。元気象台職員の宮良孫好さんが南下説を発表した時は相当な批判があったという。「時間がたつと、こんなもんなんだよ」と。
これから3月4月にかけて「まぼろしの花」セイシカが開花する。
さあ、あなたもバンナ公園に行ってみませんか。