V男子菊池朋明 女子蔵本葵 石垣島トライアスロン

 4月17日午前8時、石垣市南ぬ浜町の人工ビーチからスタートした石垣島トライアスロンは、1266人のアスリートが次々にウェブスタートして、スイムコースは水しぶきをあげて力泳する人で溢れて、ダイナミックな光景を見せていた。

 コロナ禍の下での開催となり、昨年同様に今回も開催式や応援者の南ぬ浜公園内の入場が制限され、体温管理の下、開催された。

 スイム1・5K、バイク40K、ラン10Kのショートデスタンスで競われるトライアスロンで、スピード勝負が見ごたえの競技。

 スイムは南ぬ浜の人工ビーチ内、バイクは磯辺から北上して空港北の大里から西へ展開し、暁の塔を経て名蔵湾へ出て、南下するコース。ランのコースは南ぬ浜の埋め立て地内を2周回して、そのまま南ぬ浜公園にゴールする形。

 トップでゴールしたのは男子が菊池朋明さん(33)で、女子は蔵本葵さん(33)に凱歌が上がった。

 この日は、終日曇天で石垣島特有の亜熱帯の日差しもなく、参加者はマイペースでコンデションよく完走目指して競技を楽しんでいた。

 沿道には市民が詰めかけ、疾走するバイクのアスリートに「がんばってー」と声をかけるなどして、石垣島での熱いレースを楽しむアスリートへ声援を贈っていた。

優勝した菊池さんは、スイムを5位で終え、バイクに移る際は、先頭の11番から続く第2集団3人の後から、エントリー番号4番、10番(女子1位)の後の7位で公道に出て、得意なバイクで挽回の力走。30キロ地点で2位に浮上。バイクからランに入って、1位の競技者がランで棄権。1位となってそのままゴール。

 記録は2時間7分30秒で、石垣島トライアスロン初出場で初優勝を飾った。

 菊池さんは東京・目黒でウェブデザインの会社を自営。仕事前、週に25時間から30時間練習するという。

 一日に2種目の競技をするという。トライアスロン歴7年で、今回の初優勝を大いに喜んでいた。次なる目標は、ハワイで行われるアイアンマン世界選手権に50位以内に入ること。スイムとランが苦手でバイクが得意で、この日もバイクで7位から2位に登れたことが勝因。ハワイの大会にはランを強化したいと述べていた。

 女子優勝の蔵本さんは、去年プロを引退したエリートトライアスリートで東京ヴェルディトライアスロンに所属。記録は、2時間20分43秒。去年の引退前の国内トライアスロンランキングは5位で、プロ最後の試合では2位に。今は選手の指導に従事。

 今回は引退からはじめての一般レースの参加。プロは一般のレースに出る機会がなく、景色を見る余裕をもち、選手同士で励まし合いながら楽しくレースすることに憧れていたとのこと。今回それが実現できてうれしかったと述べていた。

 トライアスロン歴は22年。それを生かし、これからジュニアの育成に力を注いでいきたいと抱負を述べていた。この石垣島のコースは初めてで名蔵湾あたりの景色がよかったと石垣島トライアスロンのコースの感想を述べていた。
 

 (流杉一行)

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