おさしみクーポン2日目11時で完売

 3月15日午前10時から石垣市役所1階市民広場と新栄町の八重山漁協で、おさしみクーポン券の発売が実施された。

 3月16日以降は午前9時から販売され、12時から13時の間を除き17時までが市役所で。16時までが漁協で、1万枚が売り切れ次第終了となる。

 一昨年からコロナ対策の一貫で実施されているもの。400円で500円のクーポン券が購入できる。これを、市内の刺し身屋で刺身や天ぷら、さかなの購入に活用。日頃購入している刺身が割安で購入できることになる。原則一人10枚。

 友人知人隣人の家族分を依頼される人もおり、次々に購入されていた。市役所で6000枚、漁協で4000枚が用意された模様。

 2年前のコロナウイルス感染拡大から、魚介類のセリ値が下降したまま、ウミンチュには厳しい状況が続いている。島外への魚の出荷も、便数が削減や景気の後退で、長く厳しい状況だ。水産物は、鮮度が命。島内需要で支えたいところ。

元来第一次産業が獲得する収益や、地域の物流の活況が、島の第一の生産物実績といえる。観光も、この第一次産業の活性がなければ、島外の企業が島外のものを仕入れて、収益は島の外に運ばれるだけのこと。第一次産業を抜きにした観光の活性は、ザルの活性。極端に言えば見せかけの繁栄に近い。

 今、延縄マグロ漁はビンナガやメバチを狙った深い海の仕掛けから、次第に少し浅めの深さのキハダやホンマグロねらいに変更するタイミングが来る。

 3月下旬から少しづつ切り替わる。また、集魚灯のマグロ船でキハダが新月(旧暦の1日)の大潮の時期に漁をした船が帰ってくる。このとき、ホンマグロもあがってしまい、大急ぎで漁港に戻ってくる船も出る。

 春の最初の頃の集魚灯のキハダマグロは、旨いことで知られている。たまに荒天で早めに戻る場合は、新鮮なキハダが市内の刺身屋に出回ることになり、最高な旬の味が堪能できる。まず、歯ごたえが違う。(ここは記者の個人的な感想)

 ホンマグロは原則、早い時期のものは本土の豊洲などの市場へ送られて、島では堪能は難しい。
 しかし、昨年と一昨年は、コロナウイルスの影響で景気低迷から、早めに島でホンマグロが販売された。

 今年はどうなるか。おさしみクーポンの利用期間は、6月まで。ホンマグロシーズン中であることが、実にうれしい。

 なお、16日午前11時には売り切れとのこと。
  15日の昼時点で、長蛇の列もできない状況で、朝に10人が並んだ程度が、突如完売となったのは、不思議ではある。15日の販売に気づいていない人が多かったのか。15日の午後から人が殺到して、相当の長蛇の列か、爆買いの人が出たのか。そう考えたが、2日間の販売時間は8時間で売れたのは1万枚。480分で1万枚。1分に約20枚が売れたことになる。2か所でひっきりなしなら、妥当かもしれない。

 (流杉一行)

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