先島視察した沖縄県議団の座波一議員から陽性反応が出た衝撃から1日たった10月23日、座波議員の濃厚接触者らのPCR検査結果が出て、9人の県議が陽性と判明。視察県議団10人のクラスターの発生は、深刻度を高めている。すでに県議視察クラスターで、ステージは先島となる。
この日、午後4時から八重山合同庁舎2階大会堂で第49回八重山地域新型コロナウィルス感染症対策本部会議が開かれ、10月21日に行政検査に回された86検体の検査結果が発表された。
陽性者が二人、陰性者が84人で、これに加えて昨日の夕刻(昨日の記者発表後)に行われたPCR検査で、3人の陽性が確認されており、合計5人の陽性が発表された。
いずれもかりゆし病院患者で、30代女性1人、80代女性2人、90代男性1人、90代女性1人。皆、軽症、中等症状とのこと。かりゆし病院クラスターは45人目を数えることとなった。
なお、県議会議員らの9人の陽性判明について、南部保健所からの調査以来の連絡があり、与那国町、石垣市、竹富役場での県議の旅程の中での濃厚接触者割り出しを調査中とのこと。
現在で6名の濃厚接触者が判明して、PCR検査の検体採取に取り掛かかるとのこと。
検査結果は、月曜日になる模様。
今回、県議が発症したのが、10月21日であるため、感染期間は10月19日で、石垣市の巡回から割り出される濃厚接触者がPCR検査対象となる模様。
会見後、濃厚接触者6名の内の4名が市会議員で、狭い石垣市役所庁議室で10名と、市議会議員ら4名および市長の代理で副市長が対応したことが、影響した模様。
市会議員が濃厚接触の対象となる時点が、問題をはらんでいる。というのも、第1・第2会議室で実施すれば、まだ対象にはならなかった可能性もあり、県議会視察団の出発前のPCR検査がなかったもことも合わせて、全体に緩みが起こっていたことは、否めない。
市側の受け入れ会場選択の手抜かりともとれてくる。
八重山合同庁舎の大会堂が広かったことで、そこを会場にした関係者には、濃厚接触対象者が出なかったことは、今後の八重山地域新型コロナウィルス感染症対策本部会議に影響が起こらず、不幸中の幸いであったといえる。
なお県議の10名が移動経路での濃厚接触者に当たる人を調査中で、帰宅後のことを考えれば、家族への影響も出れば、深刻なことになりかねない。同機関の多忙ぶりは輪をかけることになる。日本最南端でのダブルクラスターなのだから。県庁所在地から400キロ離れた場所で、どうしてこうなるか。
最後に一言。那覇の本庁会議室とオンライン中継がこの日から可能となった。そのために、機材調整ではじまりが5分ほど遅れたのだが、49回目にして、はじめてのオンライン一元化。北部中部南部宮古と、オンラインでつないで本庁でとりまとめをすれば、実情がしっかり把握できるはず。
この通信環境を、各所に構築が全世界のトレンドのはずだ。
(流杉一行)