7月30日午前10時から石垣市役所2階第一会議室で令和2年石垣市甘しょ産地協議会が開催された。
同協議会は、昨今ベニイモへの市場ニーズが高まり、また石垣で盛んに生産される品種「沖夢紫」が菓子の原料として脚光を浴びていることから、生産者や地域機関が一体となって、県内外への生産体制と出荷体制の確立を遂げてきた。
この日の協議会は、毎年、全県あげての「いもの日」の計画案と昨年度の搬入状況および今年の搬入状況を報告。
石垣市立の学校給食でのいもの利用状況も紹介。またコロナウィルス感染による自粛から、救済策の持続化給付金についてと、高収益作物次期作支援交付金についての説明が行われ、営農者ダメージの克服策が用意されていた。
元来、甘しょはサツマイモのこととされているが、元来は沖縄が最初に大陸から手に入れ、栽培してきた芋で、それを薩摩が手にして本土に広めてその名がある。全国各地で改良され、様々な品種が生み出され栽培されており、沖縄でも亜熱帯の気候を生かした多種の甘しょがある。
沖夢紫もそのひとつで、菓子メーカと連携して、生産者の技術向上および製品の品質向上を遂げ、年々生産高を上げてきている。
この日は石垣市農林水産部農政経済課長の米盛博文氏が議長となり、協議を実施。
11月19日の「いもの日」の取り組み計画案が発表され、承認されていた。コロナウィルスの影響から、制約が多くなる懸念も出て、開催の縮小・中止も想定しての話し合いとなっていた。
このあと、令和元年度のかんしょ拠点産地活動報告が実施され、昨年に比べてなお豊作となる目安が、発表されていた。
今期搬入状況と次期搬入計画が披露され、今年、コロナウィルスの影響で観光が落ち込んだことから、契約する製造工場から植え付けを減らす要請が出ていた。
一方、生産者にはその通知が、植え付け後だったために、声が届かず、今期は豊作で、その分、来期の植え付けの縮小を余儀なくされる模様。
関係者曰く、「レンジでチン」で気軽においしく食べられる商品づくりや、料理の食材としての新たな活用方法など、多方面に甘しょの活用が考案されているという。観光のお土産品一辺倒ではなく、島産品として、暮らしの一角で、各家庭で創意工夫される料理の具材になる日が、ほしいところ。
(流杉一行)