狩猟解禁で令和元年の共猟

 11月15日、狩猟の解禁となり、2月15日まで免許保持者は猟ができる。沖縄県猟友会石垣地区(石垣克治地区長)では、その解禁となった最初の日曜日に、猟友が集い、いっしょに協力してイノシシを仕留める共猟がおこなわれる。

 11月17日午前8時、石垣市伊原間の船越漁港の公園で、同地区の猟友会の会員30人が集結して共猟がおこなわれた。

 冒頭、石垣克治地区長が挨拶に立ち、狩猟時の注意事項を念を押して確認。一般住民からの苦情が出ないよう、気を付けることを列挙していた。

 また、西表島からの参加者2名を紹介したほか、配布されている手帳が今後使われなくなることを報告。猟銃用実包管理について、大日本猟友会発行の日猟会報に掲載されている猟銃用実包管理帳簿をコピーして活用するように、平良さつき事務局長が提言していた。

 また、砂川副地区長から、12月10日まで崎枝の石山で伐採がおこなわれるため、崎枝での罠は仕掛けないように、注意を喚起。そのあとも砂防ダムでも伐採するため、罠を仕掛けないようにと、述べていた。

 この日、イノシシ猟が実施された場所は、伊原間の山。東側と西側に張り、山を挟む格好で猟犬を放って、イノシシを追い込むもの。

 明石集落などの畑を荒らすイノシシが、この山に潜んでおり、その駆除にも役立つことで、この山を選定。罠の免許専門の人に昼食用の炊き出しを任せて、猟銃の免許持つ猟友が、2手に分かれて山に配置。

 皆、伊原間の山をと指定すると、どこにどう配置すればいいかわかっているために、さっさと所定の場所に移動する。

 山の道は、あってなきもの。森に入れば、深い雑草はなくなり、イノシシがよく通る獣道らしき道を地理的状況を把握しながら、配置場所に就く。

 次々に待ち構える場所を決めて、一行はイノシシが現れる場所に就くと、無線に耳を傾ける。皆、ひとりで受け持ち場所に立ち、じっと待つ間、無線が頼り。

 しばらくすると、猟犬が放たれる。鼻を利かせて本能全開でイノシシの匂いを追い、走り出す。待つ猟友は、耳をそばだてて、イノシシの出現待つ。犬は匂いを見つけると吠え方が変わり、イノシシはその声に反応して移動をする。発見すれば、また吠え方が変わる。

 イノシシがどの方角から来るかは、犬の吠える声のする方角でわかる。
 この日は、イノシシ2頭を捕獲。

 なお、イノシシは減る傾向ながら、農業への被害は相変わらず多く、駆除してほしいという声が多いと、猟友の一人は述べていた。

 (流杉一行)

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