9月11日は、旧暦の8月13日、石垣市主催のとぅばらーま大会開催日となり、会場の新栄公園には、午後6時半から始まる大会にもかかわらずほぼ午後6時にはすでに多くの市民が参集。
この日はケーブルテレビ、FM石垣サンサンラジオが中継も入れているにもかからわず、夜が更けるほどに多くの市民が会場を埋め尽くしていった。
昨年は雨天のため会場を市民会館大ホールに変更しての開催となり、月の下での熱唱とはいかず、楽しみにしている愛好家には残念だった。
今年は晴天で、4番目の出場者の歌唱時には、煌々と十三夜の見事な月がまだ日も沈まない空に白くくっきりと現れていた。
今回は23人が出場。すでに優秀賞を受賞している人も多数出ており、レベルの高い歌声が会場に響きわたった。歌唱の部がスタートして早くから白い月が見えたことで、やがて日が沈めばとぅばらーまの歌声を聞きながら十三夜の眺められるとあって、期待感あふれる大会となった模様。
出場者の舞台が半分ほど進んだ後も会場を訪れる人は後を絶たず、日没直後の涼しい秋風も心地よく、とぅばらーま日和の夜となっていた。
会場は、出場者の歌声が終わるごとに拍手が沸き起こり、上手な歌い手の見事な歌い出しには、一番の歌詞の途中で拍手喝采となり、集まった人の反応もまた見ものの大会となっていた。
かくして今年のチャンピオンは15番目に歌った東政太朗さん(27)に決まり、最後の熱唱では公園いっぱいに集まった市民がその見事な歌声を堪能していた。
東さんは、とぅばらーま大会の第4回大会のチャンピオン東伊志多さんのひ孫にあたるとのこと。
昨年も優秀賞に輝いており、とぅばらーまを習い始めて今年で3年目。
東さんは予選では今日よりも低い音程で歌っており、この日のために再度調整して、高い声の方が気持ちも乗りやすいことから、周囲に歌声を聞いてもらいながら、本大会では新たな調子での張りを強めての挑戦だったことを明かしてくれた。
より高みへの挑戦を、周囲の人とともに続ける強い気持ちが、なによりの勝因のようにうかがえた。
なお優秀賞は、竹富町字上原の平良昌裕さんと、宜野湾市から出場した山田たかねさん。奨励賞は登野城の宮根帆音さん(八重山高校1年生)。
また、作詞の部での授賞式もおこなわれ、恒例の歴代チャンピオンによる歌唱披露が作詞者とともに行われた。
今回は、作詞への応募が8校と、これまでにない多くの応募があり、その中から八重山高校、石垣第二中学校、白保中学校、石垣中学校、大浜中学校へ特別賞が贈られた。