女子大生がNPO夏花に報告会と寄付

 8月20日午前10時半から石垣市白保のしらほサンゴ村で筑紫女学園大学現代社会学部の学生8人がサンゴ礁保全「さわやかな愛」プロジェクトとして、福岡県下でのサンゴ礁保全の普及啓発に取り組んできた活動を、NPO夏花に報告する会合がもたれた。

 しらほサンゴ村が白保の海の保全に向けた取り組み中で、赤土流出対策として月桃の植栽によるグリーンベルトによる農地からの赤土が出ない取り組みを推進してきた。

 そんな中で、月桃を原料に製品をつくる取り組みも進行。そこで生まれた月桃茶などの製品を普及させる取り組みを同学園が実施するもの。

 これは去る2015年に筑紫女学園がサマーキャンプにしらほサンゴ村を訪れてより、そのサンゴの保全に取り組みに協力するため、毎年同村を訪れているもの。

 2016年には、赤土対策に活用される月桃の経済的価値を高めるべく、月桃茶の開発をNPO夏花といっしょに実施。女子大生デザインによるパッケージ化による試作品製造と太宰府での試験販売、試飲、アンケート調査を実施。

 大宰府市内でのイベント、学園祭、大学生協での販売活動を続け、毎年しらほ村を訪れて1年の活動報告と、月桃茶の売り上げをサンゴ礁保全活動への寄付を実施しているもの。

 今年で4回目となるサマーキャンプで、報告会は3回目となる。

 報告会では、プロジェクターでこれまでの活動を俯瞰しながら新たな取り組みも公表。

 今年からは大宰府天満宮門前町にある築150年を越える古民家で販売を実施を報告していた。

 またその地区の活性化を担う形で、販売拠点をもつこととなったことが述べられ、地域活性にも一役買うものともなっていた。

 今年は大学ネットワークふくおか主催の第6回ビジネスチャレンジ事業に応募して採択され、月桃茶のネット販売に向けたビジネスにも挑戦を始動させてるとのこと。

 報告の後は、NPO夏花理事長の花城芳蔵氏へ月桃茶などに得た収益金からの寄付金が寄せられていた。

 花城理事長は、「大切に使わせていただきます」と、女子大生の献金をサンゴ礁の保全活動への取り組みに生かしていくことを述べていた。

 この日報告した岩田瑠花さん(2年生)は
「昨年のサマーキャンプに参加して、サンゴ礁保全の取り組みをするNPO夏花さんに感動しました。

 昨年のキャンプは話を聞くだけでしたが、戻ってからは普及啓発へ向けた取り組みを進め、古民家での販売も実施するなどしました。

 販売していると、白保や月桃茶について知っている人に出会えたりします。白保の日曜市の製品も仕入れて販売もしており、それらの売り上げも寄付に回しています。」

 と、元気に話していた。

 ちなみに「さわやかな愛」は、月桃の花言葉とのこと。

 教育機関におけるサンゴ保全は地球温暖化とともに自然環境への関心を進める学習教材には最適で、全国から大学だけでなく、エコツアー的に接点をサンゴ村ともつ教育機関は多いが、実践的な連携を深めるケースはこれまでにないものといえる。

 サンゴ礁の保全を、経済活動まで掘り下げて、進める普及啓発が女子大生の熱意で進んでいるのは、まさに「さわやかな愛」に満ちても見えてくる。

 (流杉一行)

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