曼荼羅アート展

 ホテルエメラルドアイル石垣島で4月29日から5月21日の期間、ホテルフロントの一角にあるギャラリーコーナーを曼荼羅アートが占有。不思議な世界が会場の空気を静謐にして、面白い空間となっていた。曼荼羅アート展は、「むすびとひらきの世界」と題してアーティストの高畠藍さんが描いた一点ものの曼荼羅で、その筆法は点描画の技術を使って繊細なタッチで書き込まれている。

 「曼荼羅とは、もとはチベットやインドの仏教の世界観を表した宗教画のことを言いますが、現代アートではその概念は幅広く、『円であるもの、左右対称、法則性のあるもの』を曼荼羅としています」と述べ「花、野菜の断面、樹の幹の模様、岩のシミ、波紋、マンホールのフタ、タイヤのホイール、時計など」も指し、『一つの円につながる完成された世界』と、高畠さんは言う。

 「じっと見ていると、ひろがっているようにも、集まっているようにも感じられる」とし、「潮の満ち引き、月の満ち欠けのようでもある」と、独自な世界観を提示している。同ホテルのフロント係の一人は、会場では一点ものとなる作品の販売も兼ねており、細かな点描画に魅入られた人が購入していくとのこと。ギャラリー外では、ポストカードも売られていて、そちらは、価格は手ごろ。連休疲れにちょっと覗けば、気力回復にいいかも。

(流杉一行)

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