「ロータリークラブは毎週毎週あつまって何をしているのかと思われているかもしれませんが、職業を通して社会奉仕をするという理念をしっかりとやっています」と前木繁孝石垣ロータリークラブ会長は笑う。
きょう2月23日はロータリー設立記念日。「公正な取引をし、仕事上の付き合いがそのまま親友関係に発展するような仲間を増やしたい」と1905年2月23日に初めてシカゴ・ロータリークラブが誕生。スタートの日が記念日になった。例会場所をローテーションでまわしたのでロータリーの名がついたという。
「毎週の例会がロータリーの基本だと思っていますので、今年度は例会をとくに大事にしています」
例会は卓話が中心。毎週開かれる。今年度はこれまで石垣市長を皮切りに、石垣市教育長、商工会長、海運・航空関係者、銀行関係者、竹富町長など、さまざまな業界の17人を招いて話を聞いた。その内容は八重山日報に掲載される。
「さまざまな職種の人たちから現実に即した話をじかに聞くことで、会員同士が切磋琢磨して、究極はロータリーの理念である社会奉仕に繋げていくんですが、まずは勉強、それを自分の会社に持ち帰える、そして、社会奉仕の精神が会社全体に伝わっていく」
前原博一幹事は「卓話を聞いていると目を開かされることが多いですね。先入観を持たずに、それぞれの立場に立って物事を考えなくてはいけないなと思わされます」と頷く。
石垣ロータリークラブは1962年に設立。これまで、無医地区の無料診療、市への救急車寄贈、へき地校へのコピー機寄贈などの活動をおこなってきた。竹富小中学校の「指田文庫」への寄付も続けている。最近では、児童養護施設に自転車とパソコン一式、離島ターミナルのまわりを無償で清掃活動をしている障害者を支援するNPO法人に作業着と清掃用具一式を寄贈した。
「相手とよく相談をして、一時的なお金ではなく、物とかイベントとか、来年再来年に継続していくような仕組みを支援するのがロータリーのやり方です」と前原幹事。
会費は主に会の運営にあてられるが、別に各ロータリーからの寄付金はロータリー財団に集められる。そして各ロータリーはロータリー財団に必要に応じて寄付の申請をして、承認されるとそれが先のような各団体に寄付されるという仕組みである。
毎週つづけられる例会の秘訣を聞くと、前木会長は「みんな目的意識が一緒ですからね。四つのテストを、例会で、毎回意識し確認するんですよ」と。
四つのテストというのは、職業人としてのロータリアンの心構えであるという。「真実かどうか」「みんなに公平か」「好意と友情を深めるか」「みんなのためになるかどうか」の四つをことあるごとに自分に問うのだという。
「目立ちませんがね」再び笑った。
*写真は前木繁孝会長(左)と前原博一幹事。