快晴で映える凧 石垣島凧あげ交流会 この日梅雨明け

 6月25日午前9時から石垣島南ぬ浜町大型バース横広場で、2023年第21回石垣島凧あげ交流会と第11回全国シャクシメー大会が開催された。

 前夜祭が前日に実施されており、夜の交流で互いに親睦を温めてあるため、凧あげ当日は、各人のペースで和気あいあいで自由に凧あげが進行。開会セレモニーも素早く済まされて、自由に凧あげに興じる全国の凧愛好家の笑顔が会場にあふれていた。

 第11回全国シャクシメー大会も実施されたほか、傘型のシャクシメーのような「サル」とよばれる玩具も披露され、傘型のシャクシメー的な「サル」がタコ糸に乗って素早く上昇して、凧に当たると傘が閉じて、あっという間に下りてくる妙技が見られた。新潟の玩具とのこと。

 この日、会場の空には、八重山伝統凧のハッカクや、五島列島のバランモン凧、愛知県のケンカ凧など、各地の凧や地元石垣二中の一期生による455個の連凧(全長311m)、またニュージーランドのピーターリン氏が販売する巨大シロナガスクジラの凧、北海道の蝦夷凧、振り込み詐欺に注意喚起するフンドシ凧、ドカン凧、クバ凧、自称へそ曲がりな人が伝統凧ハッカクの尖りを一つ減らしてつくった7カクの凧、パイーグルの絵がある連凧と、様々な凧が舞い上がって、会場は凧愛好家にとっては、最高の時間となっていた。

 なかでも、311mの連凧は圧巻で、石垣第二中学校の一期生の名前が書かれた凧が455も連なり、空に舞う姿は異彩を放っていた。一期生50人で協力して製作したとのこと。しっかりあがる連凧に仕上げられる力量が、凄い。

 この日は「凧のアトラクション」と題して、来場者の子どもたちへ向け、空からのお菓子のプレゼントも実施され、会場は盛り上がっていた。

 (流杉一行)

 自ら材料を集めて、ひとつひとつ部品を作りこみ、慎重にバランスを考えながら制作する凧つくり。は、実際に飛ぶか飛ばないか、どう安定した状態で飛ばせるか。その調節ができる仕組みをどう作りこむかなど、様々な工夫のもとに作られる凧は、それぞれがこだわりをもって、それぞれがもつ技が、凧に現れてくる。

 風を読み、どういう糸の設定をするか。自在に作りこめる自信が、どう変わるかわからない大自然の風を相手に、挑戦心が沸き上がる。凧愛好家の心意気がそこにある。
 

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