20人で石垣市少年消防クラブ員入団式

 6月24日午後1時から石垣市役所2階の第一・第二会議室で令和5年度石垣市少年消防クラブ員入団式がおこなわれた。

 これは昨年度からはじまった石垣市消防本部が実施するもので、昨年から継続している人10名、今年新規に加入者は10名の20名体制で実施される小学5年生から中学2年生の子どもたちで構成される少年消防クラブの入団の式典。

 1年間を通して、防火防災に関する活動を実施するもので、放水体験や着衣泳法(着衣のまま水に浮いて、助けを待つこと)や、人工呼吸・心臓マッサージといった心肺蘇生を学び、AEDの使用方法などを実際操作して学ぶことなど、万が一に備える経験を積むことになる。また消防関係者が詳しいロープの結び方の講習や正月の出初式の参加もありで、この年代ではなかなか経験できないことに子供たちが挑戦するもの。

 冒頭に開会のあいさつに立った阿利義三防火委員会事務局長は、防火防災意識の向上を期して実施される少年消防クラブ員に入団してくれてありがとうと述べ、この活動では他の学校の生徒との交流もできるので、見分を広めることにもつながり、学業にも生かしてほしいと述べていた。

 この後、任命証交付式がおこなわれ、新城剛石垣市消防長(防火委員会会長)から20人ひとりひとりの名前が読み上げられると、元気な声で「ハイ」と答えて、消防長の前に出て、任命証を受け取っていた。

 開会以前にリーダーと副リーダーが発表されており、リーダーは狩場歓太くん(中学2年)、副リーダーは大島寿珠さん(中学2年)で、任命証交付の後には、二人が大きな声で「誓いの言葉」を読み上げていた。

 このあと、防火委員会会長のあいさつに立った新城剛石垣市消防長は、このクラブは、子どもに防火防災の学びの機会を与え、災害から自らの命や、自らの家族、近所の人の命を守る心構えを身に着けることとともに、将来の地域防災を担う人材育成を目的として活動する組織ですと述べていた。

 また消防長は「昨年に初の発足を18人で遂げ、任期は2年までの延長が認められており、今年からは2名増えて、20名となり、その内の10人が前年度からの継続となっています。」として、「学校ではできない体験を消防職員や消防団員から直接指導を受け、学校・学年の違う仲間とのつながりができるのも、このクラブの魅力です」と述べていた。

  また東日本大震災から13年、明和の大津波から252年が経っているとして、石垣島周辺では、この2000年の間に、150年から400年の周期で、明和の大津波クラスの津波が、3回起こっていることがわかっているとも述べ、昨今の全国で自然災害の増加も顕著で、八重山地域は九州や沖縄本島から離れた場所に位置し、被災時した場合は応援に時間がかかることから、地震や津波の被害から市民を守るためには、日ごろから消防職員や、自主防災組織、女性防災クラブ員など、将来の防災を担う人材育成は、大事なこととなると、万が一に備える人材育成の大切さを述べていた。

 10月29日に、沖縄県総合防災訓練が石垣市を主会場に実施されるとして、そこでの見学の機会をつくりたいと述べていた。

 少年防災クラブ員には、訓練を通して、防災の基本的な技術と知識を深め、災害時の判断力を身に着け、助けられる側から、助ける側への成長を期待していると述べていた。

 最後に、父兄への協力をお願いして話を締めくくっていた。

 会場に足を運んだ父兄のひとりは、娘が兄とともに昨年参加しており娘は2年目とのこと。それまで泳げなかったのが、経験できないことを学ぶことで、自信がつき、泳げるようにもなったことを歓迎していた。

(流杉一行)

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