5月31日から若干の強風らしきものがあった石垣島では、深夜には突如風がやみ、静かになって、宮古島方面に消え去っていった。
フィリピン東の洋上では猛烈な台風だった台風2号。その規模は905ヘクトパスカルと極めて危険な台風だった。これが、1日から2日に八重山接近時するとされ、かなり時間をかけてくる予報だった。
最初は、バシー海峡に出たあとに、来た道を戻って宮古島の南からゆっくり北上するとされていた。これがバシー海峡にはむかわずに、その手前で停滞しながら、ゆっくり北上。八重山に最接近時は965ヘクトパスカルになる予報が、出されていた。
台風に詳しい八重山群民には、恐れる必要はない台風として、認知されていた。
ただ、わかっていない本土マスコミは、盛んに例のごとく騒いで、今回も報道のクルーを派遣してきて、強くない風を強く見せるのに苦労して、生中継をやっていた。
ここのところ定番の台風報道のやらせっぽいニュース報道は、地元も理解は示している。
台風の予報規模が実際よりも強ければ気象台は批判される。こんな強いのが来るとわかっていたら、備えたのにと、気象台を恨むことになる。
ところが、逆に襲来した台風が実際弱ければ、「弱くてよかった」となる。
予報で、巨大化な台風が来るのを知らせ、危険なことを広めることで関心を持たせ、適切な対処をする気にさせる。
そうでもしないと、台風の怖さを知らない人には、暴風時に車に乗って移動してしまう人が、後を絶たなくなろう。
そうなると、風でひっくり返る車を目の前にしないかぎり、控えることはしない。そうわかったときは、逆に手がない。
車外に出れば人は簡単に飛ばされる。ドアで指が挟まれ、切断もある。物が飛んできてガラスに当たれば、割れてしまう。
瞬間最大風速は、西表島の30.1mで、ほぼ最大風速は20mレベル。停電もなく、台風の予報は、見込み通りで、農作物への影響が気になるところは、毎度のこと。
地球温暖化が進めば、台風の数は減るものの、巨大化するという現象が具現化するとされ、実に気になるところ。昨年末まであったラニーニャ現象から、今年起こるとされるエルニーニョ現象は、気象の不安定化が顕著となるとされ、日本での全国的な気象変動が何を生むか。これも気になるところ。47年前にもラニーニャとエルニーニョ両現象が起こった後、巨大台風が八重山に襲来した記録も実際にある。
一方、5月31日の午前6時30分頃、北朝鮮が宇宙空間に軍事衛星を投入しようとロケットを発射。先島に警戒アラームが発令されたが、ロケットは2段目の噴射に失敗して落下。約30分後には警戒態勢は解かれた。
北朝鮮がロケットを飛ばす期間は6月11日0時までとしており、失敗原因を究明して第二弾を飛ばすとしており、石垣島の駐屯地が南ぬ浜の埋め立て地にパック3を設置して迎撃態勢を取るのは、台風2号が去った後になる模様。まだ、北朝鮮のロケットの心配は続く模様。
(流杉一行)