3月に入って石垣島の山林ではヤエヤマヒメボタルが出現して、自然愛好家を喜ばせている。
最盛期は4月から5月ながら、3月でも見られるとあって、ガイドと共に多くの観光客が集まり、闇の中で光るヤエヤマヒメボタルの群舞を堪能していた。
家族連れが多く、幼い子供の声も聞こえて、路上はハブ注意の看板もあるものの、闇夜で見えないこともあり、そこはリスクを抱えた鑑賞に見えた。
残念なのは、ゴミが落ちていても誰も拾わないのは、それも闇夜ゆえ。
3月31日は、5グループ45人ほどが一か所に集まっての観察が見られ、日ごろ静寂の山中が賑やかな場所に変身。ただ、真っ暗闇での賑わいは不思議な場面でもあり、ホタル好きが増えている模様。
ヤエヤマヒメボタルはヤエヤマボタルとも言われ、サイズが4・5㎜から6・5㎜ほどの極めて小さな姿。しかし、輝く力が驚くほど強く、たくさんで群舞する姿には誰もが目を奪われてしまう。
「雄が飛び、雌は飛びません」と、ガイドが解説する言葉とともに、「きれい」「凄い」などと観光客の声もあがり、5グループ45人の話し声が山中に響き渡っていた。
およそ30分間続いた乱舞がおさまると、大勢いた来場者は声をかけながら、闇の中に消えていった。
(流杉一行)