10月15日午後6時半から市役所駐車場で、NPO法人八重山星の会(通事安夫会長)による星見の夕べが開催され、20人ほどの市民が参加して、秋の星空観察を堪能した。
この日は、半月の月で、そのそばには木星と土星が見え、しかも南の空には金星もあり、参加者はうれしそうに、天体望遠鏡の前に並んでいた。
半年ぶりとなる星の夕べは、5年前から実施してきた同会が継続してきた毎月一回の定番の星観察会。毎回20人から30人が参加して、夜空の星の配置を教わり、見どころが分かる。
今年4月からコロナ禍で開催が中止されてきたが、ようやく陽性者の数も激減して再開となった。ただ、まだ午後8時までの制約は加わる。
午後6時半から8時までの観察会ながら、それでも多くの老若男女が集まって、いっしょに夜空を見上げて、星の世界に引き込まれていた。時に高速で走り去る怪しい星も、「あれは人工衛星」と、すっきり解説してくれる。
星の世界は、何かと深く、日ごろから疑問に思うことがあっても、日常で調べる機会がなかなか生まれてこない。そういう意味で、八重山星の会の定番星観察会は、一般人にはうれしい開催。
記者も、土星まではよく観察映像は見せてもらえるが、天王星や海王星はあまり聞かないので、見えるものかを聞いてみれば、
「海王星や天王星も見えはするが、天体望遠鏡でも点か、かすかに丸く見える程度」と、通事会長は話してくれた。
あそこで光っているあの星は何ですかと、同会会員の本宮信夫さんに問えば、
「あれはアークトゥス、一等星です。」と、即座に応えてくれる。
この日は、通事会長がこれまで撮影した写真を見せながら、星の話をしてくれていた。
八重山で古文書に記録される星の話が解説され、昔の星座の図がパソコンのモニタに表示されると、子どもたちが関心を示していた。
毎月あった星の解説が聞ける星の夕べの復活は、コロナ禍で先の見えない不安が広がる中、一時の清涼剤を与えてくれるものに、なりえてくる。
一度参加していろいろ教われば、次の日からは夜空はどこから見ても、星はそこにあるのだから、自然復習できてくる。
次回は、11月12日金曜日に開催予定。
(流杉一行)