10月13日午後2時からユーグレナ離島ターミナル会議室で、石垣島ポンツーン事業を反対する会(和泉航平代表)による記者会見が行われた。
冒頭、和泉代表から8月31日付でJTB沖縄へ提出した公開質問状の回答が、9月29日付で同会へ送付されてきたことが発表された。
和泉氏によると、その内容は「現時点で決定している事実はない」との返答だったことが述べられた。
和泉代表は、社会貢献に尽力する企業が増える中で、その取り組みを公示しないことへ抗議の気持ちがあることを述べていた。一方で、計画の内容がわからない以上、事業への抗議ができないことを指摘。「中身がわからないので」と、事業への抗議は控えるとした。
同会は今後、情報の開示を求めて取り組んでいくことを述べていた。
同会は、回答として、少なくともどんな進捗で、どこまで話が進み、どこで止まっているのか。その詳細を把握したかった模様。
八重山の自然を大切に思う島に暮らす人に、最低でも取り組みの内容を知らせる誠意は見せるのが筋ではという、市民の側からの大企業への期待感があったとすれば、残念な対応かも。少なくとも、沖縄で観光事業を営む企業の真摯な姿勢を、八重山で見せるいい機会だったかも。
ポンツーン事業の計画が発表された段階で多くの反響が生まれているのは事実。反対署名運動や八重山ダイビング協会内でも影響を及ぼしている。
事業業者側からしてその発表段階にないとすれば、それなりに文言があってしかるべき。
同会は、JTB本社およびグループ企業JTB沖縄に対しての抗議を、文書送付で実施するとのこと。
ポンツーン事業への疑問を、市民の間でも広く聞こえていた。記者もダイビング関係者から、あきれ声で聞かされていた。一個人で、ネット署名を集める取り組みに次いで、同会よる公開質問状は、普通に起こってくる事象に思えた。本気で予測できなかったとは思えないものがある。
石垣島が自然保護の問題で新石垣空港の建設を30年以上延ばした実情を、知らない観光業者があることも、考えられない。
思えば新空港問題の最初のトラブルは、漁業権にあった。
空港建設さえ止まった海での事業。ポンツーンが空港ほどの重要性を持っているとも思えない以上、どうなのか。
(流杉一行)