1月18日午前9時から八重山漁協でおさしみクーポン券の販売がスタート。昨年5月1日の第1弾、同6月7日の第2弾に次ぐ第3弾となるもので、石垣市内のさしみ屋で、刺身やテンプラなど海産物が購入できる。
これは、新型コロナの影響から航空便が各社減便。主要都市の緊急事態宣言も需要を落としはじめ、先行き見えない状況の中、地元での鮮魚の購買を促進させるのがねらい。
地元で金を回すことで何より地元経済への波及効果もねらえるというもの。新鮮な鮮魚を、いつもより安く購入できることと、地域で金が回ることで、地域経済の助けにもなる。
昨年は、本マグロやキハダマグロ、メバチマグロが揚がるタイミングで、航空便の減便から多くの水産物が送れない状況となり、鮮度が大事な水産物には厳しい状況に置かれた。
(余談だがマグロの正式名称は、本マグロがクロマグロ、キハダマグロはキハダ、メバチマグロはメバチ。正式名称にマグロが付くのはクロマグロだけ。)
そんな中、さしみクーポン券は、石垣市が100円助成して400円で購入できる500円券で、1人10枚の購入ができるもの。家族といっしょであれば、人数分が購入可能。
この時期は、トンボマグロがたくさんあがる時期。ビンナガとも呼ばれる胸ビレの長いマグロで、比較的深い場所にいるマグロ。(正式名称は、ビンナガ。)
深い場所の魚は、原則旨い。アカマチやフカヤービタローなど、高級魚系がよく知られている。ただ、マグロの肉は赤い色があったほうが、好まれる傾向があり、キハダやメバチが人気だが、詳しい人は脂の乗ったビンナガもうまいという人もいる。
また、この寒い時期、てんぷらも店ごとに味が違い、いろいろ食べ比べながらいろんな店を探訪するのも悪くないはず。
期限は3月20日。本マグロがはじまるちょっと前なのが、気になるところ。年度の変わり目なのだろう。そこが残念。
さっそく某鮮魚店でメバチの刺身とてんぷらを購入。ビンナガが主流のこの時期、メバチ遭遇はラッキーだ。
てんぷらの温さは、鮮魚店を出るときに毎度感じるプチ幸福感。車に乗り込めば、匂いがしてきてひと摘みしたくなる。
26センチほどの大皿に乗せると、このボリュウム。500円でほかほかのてんぷらは、寒い時期には最適。
店によって味も量もコロモの厚さも違っている。またトッピングもあったりする。そこは、店それぞれのこだわりというもの。
市役所通りおよび国道沿い近くに鮮魚店が数多く並ぶのも理由がある。八島町、美崎町、新栄町は海だった場所。そう、埋め立て地。道の陸側に店が並んでいる。
鮮魚店があるその位置は、昔は砂浜のそばで、昔からその近くに船を置いて拠点を構えてきたからだと想像すると、石垣島の昔の風景が想像できるというもの。そして、各店のこだわりの味を堪能するのも悪くない。
近くの店と店、あるいは遠くの店とで、違いや傾向が見られたら、ちょっとした発見があるかも。そんな探索も面白いと思うのだが・・・。
なお、発行枚数1万枚で初日で5000枚が売れ(市役所3000枚漁協2000枚)、入り切れ次第終了とのこと。市役所での購入は水産課へ。
なお、今回は石垣島産車エビも、このおさしみクーポン券で購入可能となっている。
通常の半額で以下の値段で活車エビを販売する模様。25尾前後の中のサイズ2000円、20尾前後の大サイズ2500円。
購入には、電話連絡が必要で、石垣エビ養殖(88-2134)受付時間10時から17時。
(流杉一行)