11月8日、第56回石垣島まつりが開催された。
新型コロナウィルス感染症の影響で、内容は大きく短縮・変更しての開催で、3密を避けることの徹底から、ステージでの催しからパレードまでが中止となり、姉妹都市など連携する都市との交流もなく、これまで2日間実施されたものは、一日だけの開催となった。
ただ、こうなった原因でもある新型コロナウィルスの終息を願ってのアマビエの凧あげが行われたほか、家でお祭り気分を満喫してもらうべく、テイクアウトの販売に力を入れる店と提携。
またフリーマーケット(ミヤヒラホテルの前の大鷲公園で10店舗展開)の開催も実施して、三密を避けながらのまつり開催が進められていた。
自宅や企画店の活用で、動画配信を見ながら石垣島まつりを楽しもうというもの。
大きく縮小してのまつりながら、市民注目のイベントは午後6時45分から生配信された「やまわらばー」「BEGIN」「きいやま商店」のスペシャルライブ。
なかでも「やなわらばー」によるグループ解散が発表され、最後の生まれ島でのライブとなり、惜しまれたステージとなっていた。
司会進行で登場の「きいやま商店」は「BIGIN」とコラボで曲を披露して、ステージを沸かせていた。
その後、「BEGIN」はデビュー30周年ライブと銘打って、デビュー曲「恋しくて」からはじまり全10曲まで、思い出話を語りつつお馴染みのヒット曲を披露。
「24―7のブルース」「防波堤で見た景色」「君がいて良かった」「イラヨイ月夜浜」「竹富島で会いましょう」「国道508号線」「笑顔のまんま」「島人の宝」「うたのうた」と、楽しいステージを展開していた。
気になったのは、ネットに出る視聴者コメントが島外からのものが多かったこと。島内では、やはり馴れないことではある。
午後9時からは、サザンゲートブリッッジの先の埋め立て地から花火が30発打ち上げられ、離島ターミナル周辺の岸壁にたくさんの車が集まって、間近から花火を鑑賞する人で賑わっていた。
やはり、ことごとく中止のイベントが続いて、市民も物足りなさは、つのりがち。花火を見に集まった車の数は破格であったことは間違いない。
こうなれば、花火もネット配信してくれれば、足を運んで混雑することもなかったはず。
いっそ、各団体がネット配信用のパレード的動画を八重山民謡とともにネットアップさせて、それが市役所HPから見られるようにすれば、本格的な三密を避けたオンラインまつりになったかも。
石垣島オンラインまつりに徹する方法もあったように感じた。なにしろ、BEGINにやなわらばー、きいやま商店の生ライブである。
こんな豪華な生配信はない。アフターコロナ、ウイズコロナの時代に、このイベントのオンライン化の工夫は、今後の大きなテーマとなるかも。
(流杉一行)