10月3日、午後3時から石垣市新川のフサキビーチリゾートホテル&ヴィラズで「アイランダーサミット石垣」が開催された。
石垣市が主催するこのイベントは、10月3日から6日の4日間、宇宙に浮かぶ地球というアイランドの住民として国境や国籍を越えて話し合うために行われる。
地球の人類が次世代にバトンを渡すための重要な課題の解決方法を見つけてゆけないか。
この難問に国や企業の枠を越えて同じ想いを持つ有志で集まり開催するもの。
会場には約150人が詰めかけ、石垣市長中山義隆が主催者挨拶をしたあと、来賓挨拶に前の内閣府特命担当大臣である宮腰光寛氏が立ち、アイランダーサミットの開催を大いに祝していた。
キーノートスピーチでは、石垣市の新庁舎のデザインを手掛ける建築家の隈研吾氏が登壇して、プロジェクターを使って、石垣市の新庁舎を紹介するなどしていた。
このあとキーノートセッションと題して、各国代表や有識者が渡邉賢一氏をファシリテーターに前半は6人が「アイランダーサミット石垣の意義」をテーマに、参加を決めた理由を話し、後半は5人が未来社会に向けたSDGsの島づくりをテーマに語り合った。
なかでも、ユーグレナ代表取締役出雲充氏は、2030年に26%のCO2排出削減を約束する日本が、いまだに実効性あるプランをもたない実情を憂え、国際会議でも日本の立場は、その取り組みの薄さから、かなり厳しい扱いにあることを語っていた。
開会された第一日目のキーノートセッションに参加した、国際世界観光機関の駐日事務所の本保芳明代表は、この種の国際的観点での観光地づくりの会議は、沖縄県でも行われているが、石垣島のこの取り組みは、ローカル色へのアプローチが斬新で、島の特色を生かす意味では初の試みとして、大いに期待できることを述べていた。
建築家の隈氏も、「過程に力点を置くことで新たな発想が生まれる。今回のこの会議にそれがあると思う。大いに期待できる」と、参加メンバーの粒ぞろいを指摘。4日間の同サミットへの期待感を熱く述べていた。
4日は分科会が実施される。内容の一部はインターネットで中継公開される。
(流杉一行)