旧暦の3月3日、郷土の英雄を讃える慰霊祭が今年も大浜集落で営まれた。
4月7日午前10時から石垣市大浜の崎原公園で、大浜公民館主催のオヤケアカハチ慰霊祭が開催され、大浜小学校の生徒、大浜老人クラブ、大浜婦人会など多くの大浜集落の住民が集まり、オヤケアカハチの遺徳を顕彰するべく、まずはオヤケアカハチの慰霊碑とその妻の古乙姥の墓の前で手を合わせて祈りを捧げていた。
オヤケアカハチは大浜集落の16世紀の英雄・豪傑で、首里王府に年貢を拒否し、反旗を翻したことから、首里の軍に打ち滅ぼされたことで知られている。
大浜集落では、農民の窮状を救うために首里王府に逆らった英雄として大切にされている。
崎原公園にあるオヤケアカハチの慰霊碑の前で、神司3人祈りを捧げた後、まずは大浜公民館憲章が全員で読み上げられて、福島英和大浜公民館長が挨拶に立ち、多くの住民が参集してくれたこと感謝していた。
来賓挨拶で大浜老人クラブ長寿会会長の大島貞子は、オヤケアカハチの遺徳により、勇気と誇りをもたらすオヤケアカハチをオヤケアカハチ公と讃えて呼び、薫陶を得ていることに感謝の念を表明していた。
このあと、前津栄信氏による「アカハチ講話」が行われ、氏が伝えきいた英雄オヤケアカハチの話を、小学生らにわかりやすく伝えていた。
この日は大浜小学校の6年生45名が参加。
平地悠樹也くん(10)は、「アカハチはすごいと思った。それは大浜村に来た時にイノシシやヘビを退治したので…。アカハチの伝統を受け継いで野球でがんばりたい」と述べていた。
宮川順平君(11)は「アカハチは勇気があると思った。石垣の人でないのに皆を守ろうとしたから。大人になったら、勇気をもって皆を守れる人になりたいと思った。」と話してくれた。
仲盛美波さん(11)は、「勇気をもつことの大切さを改めて知りました。アカハチのように皆の役に立てる人になりたいと思いました」と答えてくれた。
(流杉一行)