7月9日午後23時45分に気象台が発表する台風8号(マリア)の23時時点の実況は、中心気圧935ヘクトパスカルで、南大東島南南西330キロに位置して、西北西へ時速30キロのスピードで移動している。
中心付近の最大風速は秒速50mで最大瞬間風速は秒速70m。秒速15m以上の強風域は半径280キロの円内で、秒速25mの暴風域は半径190キロの円内となっている。
10日の午前9時には宮古島の東南東200キロの地点に来ることが予想される。
島に暮らす市民がもっとも気にするのは、暴風域にいつ入るのか。
10日午前6時でも、935ヘクトパスカルで暴風域も190キロと勢いは変わらない。
午前7時50分現在で、嵐の前の静けさを保っている。
9時には強風域に入り、暴風域は12時と考えていい。早まれば、午前11時には暴風域に入る。
インターネットで気象庁のデータを見れば、午前7時に、宮古島の東南東250キロに位置するという。暴風域は190キロ。
進行方角は西北西で時速30キロ。8時間後には10キロ手前となる。宮古島と石垣島の距離は125キロ。暴風域は190キロであれば、8時間後には、石垣島はとっくに暴風域入りしている。
石垣島からは135キロ地点である。よって、石垣島が暴風域入りするのは、宮古島の西北西10キロに達する2時間前に、あと5キロで石垣島が暴風域入りとなる。
一時間30キロなら、5キロは10分。午前7時から6時間10分後となると、13時10分となる。
石垣島が暴風域に入るのは、午後1時10分。
別の情報では、午前6時に宮古島の位置情報が東南東290キロとなっており、10キロ誤差が出ている。20分ほど遅れるかもしれない。
強風域は、南西に半径250キロの円内であれば、宮古島には午前7時には入っていることになる。石垣島―宮古島間125キロの距離からの計算では、4時間10分後に石垣島も強風域に入る。
11時10分ということになる。ただ、強風域が半径250キロの円内であればで、300キロほどであれば、1時間40分ほど早まる。9時半ぐらいから、入る可能性がある。
石垣島が強風域に入るのは、午前9時半から11時10分ぐらいの間。
こんな感じで、暴風域と強風域を計算してみたが、実際、台風は変化することが多い。だからこれは目安でしかない。
この台風の簡単な計算は、信じきってはいけない。
最接近に関しては、午後6時には宮古島の西50キロに達するとデータがのるも、気象台の地図をよく見れば北西の位置。
予報のデータだから、正確さが求められていない。
どうとでもとれるデータである。
最接近は、午後8時10分頃になる。入ってから7時間。出るのも7時間であれば、午前3時10分に暴風からでられる公算。
これは、目安でしかない。
午前10時20分に強風らしき風音が観察された。いよいよである。
誤差、40分とすれば、暴風域にはいるのは、12時30分ごろとみることもできる。
なお
NHKのデータ放送では、石垣島では10日の12時から風速25mの風が来るとある。15時には45m、18時には50m、21時には40m、11日0時は30m、3時25m、6時20m、9時15mである。
暴風はやはり正午にやってくると見ていいかも。
さて、7月9日午前11時に実施された石垣島地方気象台での「台風第8号に関する説明会」では、暴風のはじまりは10日の昼過ぎから夕方として、昼過ぎは12時から15時にかけてを指し、夕方は15時から18時としており、この説明会では、あくまで予測値でもあり、台風自身が移動スピードを上げていることから、早まることも考えられて、正確には予報は出せない模様。
気象台発表をそのまま示せば、暴風の入りは12時から18時と、あまりに広範囲すぎるも、最接近は10日夜としており、夜は18時から21時を夜のはじめとして、夜遅くを21時から24時を示していることから、気象台の最接近の示し方は、あまりにあいまいといえる。
なぜそうなるか。危機感が薄いのではないだろうか。
ちなみに、石垣島地方気象台の建物は、第一庁舎に雨戸がない。2重のガラス戸が設置されているが、ガラスはガラスでしかない。不思議ではある。
沖縄気象台に集まるデータを、東京の気象台がコンピュータで分析して発表する形だ。
現場にいる気象台の職員は、自動測定の機器を管理する。
彼らは、独自に現場サイドの観測を公表しない。否、独自な視点での測定はしていない。
詳細な情報がほしい地元は、自分たちで予測するしかないという話である。
(流杉一行)