平成26年度と27年度の2年分の寄贈・収集資料の91点が展示された八重山博物館新収蔵品展が4月7日から16日まで開催されている。
2年間で集まった収蔵点数は319点。そのなかには、鎌倉芳太郎へ喜舎場永珣が送った手紙があり、今は両者、石垣市の名誉市民となっており、そうなるとも知らず、偉大な二人は、八重山の歴史・民俗を掘り起こして、文化的な価値を高め、後世に永遠にその名を残す人となった。偉大なつながりの片鱗に触れられたかに思える、書簡が展示されていた。
また、明治の時代に尖閣諸島の測量がされて、地図も展示されていた。当時、明治政府によって尖閣諸島の地図がつくられており、租税徴収のために全国地図がつくられた一貫で、日本にとっては普通の取り組み。今、中国が尖閣諸島に圧力をかけているその場所の扱いが、当時の日本でどういうものであったか。これからも様々な資料の復活で明らかとなっていくのが、わかる。
このほか、新城剛さんの作品やパナリ焼きなどの焼き物、古くからあった壺、農具、または優れた絵師のデッサンノートの類いなどが展示され、歴史が身近に感じられる品で溢れていた。
(流杉一行)