9月9日、石垣島の県営バンナ公園の渡り鳥観測所からアカハラダカの飛来を待つと、そこにツミが飛来。毎年、アカハラダカが現れる2・3日前に八重山では留鳥のツミが、この渡り鳥観測所の上空に現れる。
この一体を縄張りにするツミが、アカハラダカが上昇気流に乗る場所で、にらみを利かせているのか。あるいは、多数の猛禽類の群れが来るのを察知して、先に上昇気流に乗って、しばしこの周辺から移動するのか。
昼頃にはカンムリワシが飛んでいるのも、よく見かける。上昇気流に乗るこの石垣島南部の山々の猛禽類は、渡り鳥の通過をどんな思いで見ているのか。ちょっと考えてしまう。
この日、同観察所から周囲の木々を見渡すと、広範囲にハゼノキの紅葉風景が見られた。
これは9月6日から八重山地方の最低気温が下がって、それにハゼノキが一斉に反応してできたものと思われる。
ハゼノキノの紅葉はバラバラに色づくことが多く、ここで見られるものは、目立つことがあまりない。
今年は、台風の影響からか、9月5日の最低気温27・5度から一気に2度下がる6日の25・5度に。そして7日は24度と、のきなみ最低気温が下がっている。9日は午後7時頃現在で最低気温は24・8度で、10月上旬の平年値。
9日に確認できたハゼノキの紅葉は、広範囲ながらすでに色づいた葉の多くは散っており、最盛期を逃した感は否めない。こんな初秋も八重山にあると覚えておきたい。
同観察所には、イソヒヨドリが避雷針の電柱に来ていた。これも定番で見られる風景で、毎年同じ個体なのかどうかは定かではないが、イソヒヨドリはこの季節に場所に立つのが好きなのだろうか。向こうも同じことを考えていたりして。
いよいよ、夏は去り、アカハラダカが中国および朝鮮半島から九州を経て八重山に南下してくる。まもなく、鷹柱が見られ季節に入る。
(流杉一行)