米原キャンプ場に係る地域懇談会 第2回

 3月17日午後6時から米原公民館で米原キャンプ場に係る地域懇談会が、石垣市主催で開催され、今年2月の第1回目に次ぐ意見交換会が行われた。

 石垣市建設部施設管理課の名嘉地長三課長が、第1回目懇談会でのやりとりを、まとめて報告し、交わされた意見や質問および石垣市の姿勢を改めて確認していた。

 集った市民は、桴海に住所を持つ米原住民だけでなく、市街地からの米原キャンプ場に関心ある人や、キャンプに詳しい人も参加して、意見を述べていた。

 石垣市側から、同キャンプ場の施設管理を委託した指定管理業者への指導が至らなかった点を、何度も反省しているとの弁があることから、住民とのトラブルの原因がどこにあるかは明白に見えるが、話はキャンプ場を廃止して公園にするという流れが、住民から出ているように聞こえていた。

 しかし、懇談会の後に参加者の人から話を聞けば、「米原に住んでいるのでキャンプ場は利用しません。キャンプ場を利用しない市民から、キャンプ場の存続を問うような懇談会は、おかしくないか」という声がでていた。確かに、利用しない人には必要だという声はまずなくて不思議はない。住民らの懇談会で廃止を議題にすること自身に、違和感を感じる人があるのは、紛れない事実のようだ。

 住民が隣接する場所にキャンプ場がある立地条件は、今後も施設管理で住民ともめそうだという理由で、市側はキャンプ場の閉鎖へむけた取り組みが始まる模様。

 あまりに唐突で、記者には理解しがたい状況ながら、ことはほ地元と石垣市の間で、キャンプ場の閉鎖は進んでいるように見える。

  今後、石垣市は、米原キャンプ場に関する条例の改正が必要となると述べている。

 この日の冒頭で第一回目の懇談会の取りまとめを紹介した直後に、石垣市に郵送で届いた米原キャンプ場の存続を要望する書面も紹介されていた。

 同キャンプ場は毎年1月から3月まで閉鎖されている。よってこの4月からはじまるはずだが、今季は施設管理の委託先となる指定管理会社は、契約解除の予定で、今後新たな契約先はないとのこと。

 名嘉地課長からは、はっきりと契約はないと明言があり、キャンプ場は公園に変更へ取り組まれる模様。

 詳細はこれからはじまることのようで、成り行きが気になる。

 SDGsが叫ばれる時代にあって、より進化したキャンプ地づくりへ、大勢の自然愛好者による協力があれば、キャンプのイメージかから変わってくる世界がないだろうか。

 震災、水害と、天災がどんな形で襲ってくるか知れない時代に、キャンプ暮らしのテクニックは、サバイバルそのもの。大自然に恵まれた世界自然遺産もつ八重山諸島だ。優れたキャンプの達人がたくさん輩出する島にでもなれば、面白い。

 既成の公園をつくり、遊具を揃えて喜べる時間は短い。すでに、面白い私設公園は、米子焼きにできている。

 遊具なんぞを設置すれば、塩害で器具がさびて危険になり、撤去してしまえば、やがて草茫々の公園となろう。不動産資本の魔の手が回ってくるかも。ねらいは、そこにあるように感じられるのは、石垣島の原野がことごとく乱開発されていく空気が、新空港建設位置決定から続いており、西表島の世界遺産指定が、なおも世界の資本を刺激しているように感じられるから。
 

 (流杉一行)

この記事をシェアする