11月28日、伊原間東海岸と平野東側の安良方面の海岸では、細かな粒状の軽石が見られ、それらは米粒より小さく、薄い筋になって見える。
確実に漂着しているのが確認された。
一応、平野の西側の海岸や、久宇良海岸も見たが、軽石の漂着は皆無だった。
確認方法は、軽石の粒を水に入れると浮くのでほかの石との違いがはっきりする。
平野東側の海岸では、通常の海岸とは違って砂浜が狭く、小石でなる海岸が広がっている。そこに細かな軽石に似た石の帯を見つけ、拾ってそばのゴミに溜まった水に浸すと、沈まずに浮くので、それが軽石の粒であるのを確認。
伊原間でも見つけた粒状の石を、近くで遊んでいた小学生のバケツへ水を入れてもらい、粒を入れると浮くのを確認。
石垣市では、粒が細かいために問題はないように言っていたが、漁船のエンジンの冷却用海水供給用フィルターに入って、フィルターが詰まれば、冷却ができず、オーバーヒートする可能性が出てくるのではないか。
船へのダメージは、どの程度走れば、起こってくるか不明だが、可能性としては長く走れば、フィルターをチェックしなければ、リスクが生まれることになろう。
水面に浮いた小さな粒であれば、給水口の位置が関係するはず。
またどの程度、浮いているかでも違ってくる。
エンジンの冷却用海水の給水口が水面に近ければ、危なくなる可能性がある。
もし気づかずに船を走らせると、長く走ったあとにオーバーヒートしてしまうとすれば、実にやっかいなことになる。
11月25日にすでに伊原間で確認されていたとのこと。西表島でも北部の海岸で漂着が確認されているとすれば、石垣島西側の航行も危険になっている可能性がある。連絡船は大丈夫かだ。
10月下旬から石垣航空基地がヘリをつかって軽石の漂着をチェックしており、その情報を第11管区海上保安本部のHPで公開しているが、この細かな軽石は、多分、空中からは見えない可能性がある。
細かな軽石であれば、西表島にどんな経路で到達しているかが、多分わからないはず。
11月26日の第11管区海上保安部のHPに載る先島諸島の軽石情報を見ると、石垣島南の洋上に軽石の帯が来ている写真がある。不鮮明な写真だが、海の写真がアップされている。
漁船への影響がどうでるか。海岸で見られるこの細かな軽石がどんな影響を生むかについて、情報が必要といえそうだ。
養殖もずく、筏式の生け簀の養殖魚から、塩の生産工場。アーサ取りにも影響することになるかも。
確かに沖縄本島での入江や海岸にびっしり入って動かない軽石で占められた海水面は、たいへんな事態だが、八重山にはそこまで深刻ではない。しかし空から確認できるサイズしか、軽石は見つけられない事態も、ある種、問題ではないか。
北風に吹かれて、南へ流れ去る軽石の帯は、海保によって確認されている。
今後も、大きな軽石の帯が来ることに、備えることは大事だ。また、海岸に来ている細かな軽石が及ぼす影響も、気にする必要があるように思う。
(流杉一行)